巨人・キャベッジ プロ野球11万号!百万石の地・金沢で場外へメモリアル弾
2025年5月29日(木)5時30分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 巨人4—1広島(2025年5月28日 金沢)
巨人のトレイ・キャベッジ外野手(28)が28日、広島戦の初回にプロ野球通算11万号となる節目の勝ち越し7号ソロを放った。4年ぶりの金沢開催で、昨年元日の能登半島地震から復興の道を歩む地元ファンを推定120メートルの場外弾で沸かせた。不動の4番だった岡本和真内野手(28)を左肘のじん帯損傷で欠くが、離脱後チーム4番の初アーチ。4—1の快勝に導き2位に浮上した。
まだ明るさの残る金沢の夜空に、きらびやかなメモリアルアーチが架かった。キャベッジは初回2死から大瀬良のカットボールをフルスイング。輝きを放った白球はあっという間に右翼席を越える推定120メートルの場外弾に。加賀百万石の地でプロ野球通算11万号を決勝の勝ち越し7号ソロで決めた助っ人は、誇らしげに歩き出した。
「感触は最高でした。日本の球史に名を残せたことをうれしく思います」
前日は4回2死二塁で中前適時打を放つも、直前に右足甲に自打球を当てていた影響で自ら交代を申し出た。それでも、変わらず4番として出場すると、2スイング目で不安を一掃。「足はちょっと腫れているけど、問題ないです。(11万号は)ダイヤモンド一周して帰ってくるまでは知らなかったけど、これから自慢できると思います」と目を細めた。
能登半島地震・豪雨の復興の願いも込めたアーチ。この日は石川県津幡町出身の大の里が第75代横綱に昇進した。大の里のことは詳しくは知らなかったそうだが「最近は春場所をよく見てたので、これからもっとリサーチしてみます」と日本文化にも興味を示す。
元巨人の4番で、自身の古巣エンゼルスでも4番を打った松井秀喜氏の出身地でもあるなど、第93代4番は石川に不思議な縁も感じていた。「松井さんの地元ということは、野球とも深い縁がある土地だと思う。石川県のファンの皆さんの前でプレーできてとてもうれしかった」と最後まで上機嫌だった。
不動の4番・岡本が6日に負傷離脱して以降、18試合目でようやく出た4番初アーチで2位に浮上。「コレカラモ、オウエンオネガイシマス」。日本文化と歴史が詰まった石川県金沢市。頼れる助っ人は輝きを増して初の地方遠征を終えた。(村井 樹)
≪岡本離脱後初4番に一発≫巨人の岡本離脱後の先発4番打者成績を見ると、この日の試合前まではキャベッジが14試合で打率.217、0本塁打、4打点、吉川が2試合で打率.000、0打点、大城卓が1試合で打率.000、0打点。3人で合計17試合ノーアーチだったが、キャベッジが一発を放ち離脱後18試合目にして、やっと4番に本塁打が飛び出した。合計では61打数11安打の打率.180となった。