阪神・森下 19打席ぶり安打で打点リーグトップタイに浮上 「1本だけじゃなく、2本打てるように」

2025年5月30日(金)5時15分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 阪神1-5DeNA(2025年5月29日 甲子園)

 阪神・森下翔太外野手(24)が29日のDeNA戦(甲子園)の初回に右中間を破る適時二塁打を放った。23日の中日戦(バンテリンドーム)の第5打席以来5試合、計19打席ぶりの快打で今季34打点とし、佐藤輝明内野手(26)と並ぶリーグトップに躍り出た。加えて5月の月間21打点も12球団断トツ。チームは1—5で敗れて連勝は3で止まったが、背番号1の復調気配は光明に他ならない。きょう30日からは1・5ゲーム差をつける3位・広島との交流戦前ラスト3連戦。セ界首位を堅持して、パ攻略に向かう。 

 森下特有の、糸を引くようなライナーが、中堅・桑原の右を襲った。超速の打球は右中間を転々。初回1死一塁から沈黙の3番が脱出の一撃を見舞った。試合前時点で通算打率・333(21打数7安打)の好相性を誇っていた先発・ジャクソンから、実に19打席ぶりとなる「H」ランプ。待望の一振りで貴重な先制点を呼び込んだ。

 「(中野)ムーさんが粘って出塁してくれたので、自分も(佐藤)輝さんと大山さんにつなぐ意識で打席に入った。コースに逆らわずに打てて良かった」

 カウント1ボールから、外角低め153キロ直球を砕いた。ようやく見つけたトンネルの出口。以降の3打席では凡退も、24歳が一服の精神安定剤とするには十分な弾丸だった。

 「(安打を)1本だけじゃなく、2本打てるように頑張ります」

 偶然の産物ではない。沈黙を打ち破るべく、試合前練習から試行錯誤を続けた。フリー打撃では、打撃投手にスローボールの投球をリクエスト。タイミングの取り方などに思考を巡らせた。4打数無安打に終わった前日28日の試合後に「打てていないので(打撃フォームに)ズレがある。修正する」と語っていた課題に即応。自身の打撃に正面から向き合い、もがき、復調への糸口を探した。

 「それ(タイミングの取り方などの確認)もあるけど、いろいろ確認するために」

 去り際には「打ってない人(への取材)はもういいよ」と自虐を口にしつつ引き揚げたが、第1打席で結果につなげたのは、さすがと言える。これでシーズン34打点とし、ランキング1位をひた走っていた佐藤輝に並んだ。5月の月間21打点はリーグ断トツだ。

 猛虎の3、4番で打点王タイトルを争う好循環でも、今回のDeNA3連戦全てで1得点に終わった。連勝も3で止まったが、背番号1の復調気配は光明に他ならない。6月3日から始まるセ・パ交流戦。ペナントレースの行方を左右する18試合へ最高の弾みをつけるためにも、きょう30日からの広島3連戦では猛打が見たい。

 「(広島戦も)変わらず、頑張ります」

 若き主砲の完全復活こそ首位独走の条件。そのバットが、混セ脱出の道を切り開く。(八木 勇磨)

スポーツニッポン

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