井上尚弥は「悲惨な結末になる」 米トレーナーがフルトンのメガマッチ勝利を断言「ドネア戦は大した評価にならない」

2023年6月8日(木)6時10分 ココカラネクスト

フルトンとのメガマッチに向けて緊張感が高まっている。そんな井上の戦いぶりにクギを指す識者が現れた(C)Getty Images

 文字通り敵なしで突き進んできた元ボクシングの前世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)。そんなモンスターの異名を持つ30歳をしても次戦は一筋縄ではいかないかもしれない。

 来る7月25日に井上は東京・有明アリーナで、WBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)との大一番を迎える。今年1月にバンタム級の全ベルトを返上したばかりだが、いきなりボクシング界で大きな注目を集めるメガマッチが組まれる形となった。

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 プロ24戦無敗(21KO)と怒涛の勢いで勝ち進んできた井上だ。当然、現王者のフルトンからの勝利を予想する声も小さくない。舞台は本人が「今までにない緊張感」と懸念も口にしていた階級であり、相手は同じくキャリア無敗(21戦21勝8KO)を誇る難敵だ。さしもの“怪物”と言えど、苦戦は必至と見る向きもある。

 実際、識者には井上の敗北を断言する者もいる。米ボクシング・メディアなどでコメンタリーなども務めるトレーナーのクリス・ケーシー氏は、現地6月5日にボクシング専門サイト『YSM Sports Media』のYouTubeチャンネル内で「結果はフルトンのKO勝ちだ。録画でもなんでもすればいい。(井上が)血まみれのボロボロになって負ける」と言い切ってみせた。

 数多の猛者をリングに沈めてきた井上が「血まみれのボロボロになる」姿は想像しがたいものだが、ケーシー氏はそう論じる理由も語っている。

「イノウエはフルトンクラスの選手と一度も闘ったことがない。言ってみれば、大学バスケで二軍だったやつ一軍に挑むようなものさ。だから酷いことになる」

 さらに「イノウエはドネアと戦っているよ?」と問いかけられたケーシー氏は「ドネアは俺と同い年だ。大した評価にはならない」とキッパリ。そして「ガルシアvsタンク・デービス(デービスがKO勝利した一戦)と同じような結果になると思う。大げさに言っているわけじゃない。本当にあいつ(井上)にとって悲惨な結末になる」として、フルトンが負けた場合には「それはないと思う。もしそうなったら俺は素直に評価を見直すよ。間違っていたとね」と語気を強めた。

 これまでも幾度となく周囲の下馬評は覆してきた井上。それだけに今回もケーシー氏のような意見を覆す勝利に期待したいが、はたして——。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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