レッドブルF1首脳、不調ペレスとの契約打ち切りの可能性を否定「選手権完全制覇の目標において、重要な存在」

2023年6月13日(火)7時25分 AUTOSPORT web

 レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、セルジオ・ペレスの契約を変更するつもりはないと強調した。この2戦の不調により、ペレスがシートを失う可能性があるのではないかといううわさが持ち上がっていた。


 2023年のF1ではレッドブル・レーシングが圧倒的な強さを示し、第8戦まで全勝を成し遂げている。第4戦アゼルバイジャンGP終了時点では、マックス・フェルスタッペンとペレスがそれぞれ2勝ずつを挙げ、フェルスタッペン93点、ペレス87点と非常に僅差だった。しかし、その後、ふたりの差は大きく広がった。フェルスタッペンは3連勝。一方、ペレスは、マイアミでは2位に続いたが、モナコでは予選Q1でクラッシュしたことにより16位ノーポイントに終わり、スペインでは予選でQ2で敗退、後ろからスタートしたジョージ・ラッセル(メルセデス)より下位の決勝4位にとどまった。


 フェルスタッペンとのパフォーマンス差が目立つレースが続いたことで、ペレスの2024年末までの契約をレッドブルが見直すのではないかと推測する者が出てきた。


 マルコはこういった推測を否定し、『F1-Insider』に対して次のようにコメントした。

ヘルムート・マルコ(レッドブル・モータースポーツコンサルタント)とセルジオ・ペレス(レッドブル)


「すべてナンセンスだ。セルジオのポジションが危うくなったことは一度もないし、これからも危うくなることはない」


「我々が今年設定した目標を達成するうえで、彼は重要な要素だ。我々はドライバーズ選手権で1位と2位を獲得し、できるだけ早くコンストラクターズチャンピオンになりたいと思っている」


 スペインGP後、チーム代表クリスチャン・ホーナーは、ペレスは、タイトル争いのプレッシャーが軽減することで、リラックスすることができ、シーズン序盤の好調さを取り戻すことができるとの考えを示した。


 マルコもその考えに同調している。

2023年F1第5戦マイアミGP レッドブルのセルジオ・ペレスとマックス・フェルスタッペンがバトル


「モナコで強さを発揮できなかった後、セルジオに対して、自分の仕事に集中するよう念を押した」


「彼は自分のなかにある可能性を生かし切れなかった。チームメイトがマックスであるということは、チーム内に倒すのが極めて難しい相手がいるということになる。彼だけがそうなのではない。今F1で走っているどのドライバーにとってもそうだ」


「従って、彼(ペレス)は、マックスに勝とうと必死になるのではなく、自分自身のことに集中すべきなのだ。マックスにとって物事が最適な形で進まないときに、チャンスをつかめる位置にいなければならない」


「バルセロナの予選で失敗したが、その後、いいレースをした。それが正しい方向への第一歩になった」

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