ヒュンダイグループのHTWOがETCRに燃料電池発電機の供給を発表。ゼロエミッションを実現

2021年6月18日(金)9時38分 AUTOSPORT web

 6月18〜20日に、イタリアのバレルンガで開幕する予定の電気自動車のツーリングカーレース、ピュアETCR。ヒュンダイ、アルファロメオ、クプラが参戦を表明済みのマルチメイクエレクトリックシリーズとなり、2021年は全5戦を予定しているシリーズだが、このレースに向けてヒュンダイグループ傘下のHTWOが、燃料電池発電機を供給することを発表した。


 多くの市販モデルが販売されているTCR規定のツーリングカーをベースにした、フルエレクトリックレーシングカーで争われるピュアETCR。WTCR世界ツーリングカーカップをはじめTCR規定を統括するWSCがオーガナイズするシリーズは、メーカーがそれぞれの市販車のボディで参戦できることから、今後の注目を集めている。シリーズ初年度となる2021年はイタリア、スペイン、デンマーク、ハンガリー、韓国と全5戦が予定されている。


 その開幕戦となるイタリアのバレルンガ戦を前に、主催者のWSCはヒュンダイグループのHTWOが水素を燃料として発電する燃料電池発電機を供給すると発表した。この発電機はふたつのフューエルセルシステムをもち、160kwの出力で電気自動車を2台同時に充電できる。


 HTWOは今後、自動車や発電機以外にも、船舶や電車、アーバン・エア・モビリティなどのさまざまなソースに燃料電池技術を用いる野心をもっているとしている。


「ETCRプロジェクトのスタート当初から、我々はゼロエミッションの電源をずっと探していたため、このコラボレーションを実現できたことを大いに誇りに思っている」と語るのは、WSC代表のマルチェロ・ロッティ。


「HTWOの燃料電池発電機は完璧なソリューションであり、ETCRを信じてプログラムに参加してくれたHTWOに感謝している。この協力のおかげで、ETCRは最もクリーンなモータースポーツのひとつであると誇ることができる」


 ヒュンダイのエグゼクティブ・バイスプレジデント兼燃料電池センター長を務めるキム・セフンは「当社の燃料電池発電機が、高性能電気レーシングカーの充電インフラとして重要な役割を果たすことは、ヒュンダイグループにとって重要なマイルストーンとなる」と語った。


「ETCRはモータースポーツの世界のエキサイティングな新時代を告げるシリーズだ。この協力を通じ、将来のモビリティの動力源として、水素と電気エネルギーのソリューションが共存するというメッセージを伝えたい」

ついに公式テストでのシェイクダウンを果たしたアルファロメオ・ジュリアETCR
イタリア・ヴァレルンガでは、初年度開催に先立ち、3台で“模擬レース“も実施した

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