F1 Topic:フェラーリ、ベッテルがコントロール不能であった証拠を発見か。FIAへの再審請求について解説

2019年6月19日(水)7時10分 AUTOSPORT web

 スクーデリア・フェラーリが、F1第7戦カナダGPでのセバスチャン・ベッテルに対して受けていたペナルティ裁定に関して再審請求を行ったことは、18日のフェラーリF1、ベッテルの勝利奪ったペナルティ裁定に対し再審請求。新たな証拠を提出へというニュースで報じられている。


 スクーデリア・フェラーリの広報によれば、この再審請求は国際モータースポーツ競技規則の第14条1項1号によって決断したと明らかにした。


 F1には、F1専用のレギュレーション(規則)が競技用と技術用のふたつあるが、これとは別にFIA(国際自動車連盟)が公認するレースでは、レース競技全般の規約を定めた『国際モータースポーツ競技規則』も基本的ルールとして遵守しなければならない。


 国際モータースポーツ競技規則は全部で20条あり、スクーデリア・フェラーリが今回、権利を行使したのは『再審の権利』について定められた第14条だ。全部で7項あるうちの第1項の1号には、以下のような内容が記されている。


国際モータースポーツ競技規則
第14条1項1号

「FIA選手権、カップ、トロフィー、チャレンジ、またはシリーズ、あるいは国際シリーズの対象となる競技において、重要な関係する新たな要因が発見され、それが当該競技において再審を求める当事者が利用できなかった場合、それに対し審査委員会が既に裁定を下しているか否かにかかわらず、当該審査委員会あるいはこれがないときはFIAに指名された機関が、その構成員の同意を得た日程で招集(直に、あるいはその他の方法で)されなければならない」


 このことは、スクーデリア・フェラーリがなんらかの新しい証拠を発見したことを意味する。その件をスクーデリア・フェラーリの広報に確認したが、広報は「非常にデリケートな問題であるため、これ(第14条1項1号によって再審請求したという事実)以上は明らかにできません」と新たな証拠の内容についての明言を避けた。


 常識的には、自チームのテレメトリーによって、セバスチャン・ベッテルの走行データを精査し、その中からシケインからコースに復帰する際にベッテルがコントロール不能であった証拠か、またはその状況下で必死に安全にコースに復帰することを試みたと考えられるデータが発見されたのではないかと考えられる。


 ただし、今回の件は現時点ではスクーデリア・フェラーリが再審請求を行なったという段階で、まだFIAからは再審請求を受理し、再審を行うという決定は通知されていない。


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