【ヤクルト】奥川恭伸が神宮で995日ぶりに勝った! チームメイト、ファンに感謝 髙津監督「厳しいところでひと踏ん張りできた」

2024年6月29日(土)19時41分 ココカラネクスト

奥川恭伸が神宮で995日ぶりの勝利を手にした(C)産経新聞社

 ヤクルトの奥川恭伸が6月29日、神宮球場で行われた阪神戦に先発登板。5回2安打1失点で今季2勝目を挙げた。チームは投打がかみ合い、6-1で勝利。連敗を「4」でストップさせた。

【動画】奥川恭伸が神宮で995日ぶりの白星!阪神打線を5回1失点に抑える粘りの投球

 2年3か月ぶりの本拠地・神宮球場での登板となった奥川は、初回を三者凡退に抑えると、2回は制球が定まらず一死一・二塁のピンチを招いたものの、坂本誠志郎を中飛、小幡竜平を右飛に仕留めて切り抜ける。

 3回は一死から安打と盗塁を許したが、後続を打ち取って無失点。4回は3人で片づけると、5回は二死一・二塁で中野拓夢に適時打を浴びて1点を返されたが、森下翔太は二ゴロに打ち取り、3アウト。今季2勝目の権利を得ると、小さくガッツポーズをつくった。

 味方も大きな援護点をくれた。初回無死一塁から宮本丈の右翼への安打で一・三塁とすると、ホセ・オスナの左翼への適時二塁打で1点を先制し、村上宗隆の二ゴロの間にもう1点、さらにドミンゴ・サンタナの右翼への犠飛で3点目を入れた。3回には一死満塁からサンタナ、長岡秀樹の連続適時打で5‐0とリードを広げた。

 1点を返された直後の5回には、4番の村上宗隆に6月12日のソフトバンク戦(みずほペイペイドーム)以来となる15号ソロが飛び出した。「コースに逆らわず、しっかり押し込めました」と、高い弾道で左中間席へ放り込む逆方向への一発に、ベンチにいた奥川も思わず笑みがこぼれた。

 奥川は5回87球で降板したが、6回以降は9回までリリーフ陣がつないだ。主砲の村上も2安打2打点と気を吐くなど、打線が強力に援護した。勝利の流れを引き寄せた背番号「18」は試合後、チームメイトにこう感謝の思いを述べた。

 「2年も空いているので、最初からうまくいくとは思っていないですけど、その中でも粘って勝ちをつけてもらった。勝つことはすごく大切だと思うので、今日も野手の皆さんに、後ろのピッチャーの皆さんに感謝ですね」

 本拠地で声援をくれたファンにも「ずっと待っていてくれたファンの皆さんがたくさんいたと思いますし、そういう思いを僕も感じたので、もう離脱がないように、これからしっかりファンの皆さんの期待に応えられるように頑張りたい」と、力強く語った。

 髙津臣吾監督は奥川について「神宮で投げてね。内容はともかく結果がついてきたというのは、非常に良かった」と喜ぶと、「厳しいところでひと踏ん張りできた。しっかり投げ切ったというところが1失点につながっているんじゃないか」と、ピンチの場面でも粘りの投球を見せたことを称えた。

 奥川自身は「本当はもっと長いイニング投げたいですし、投げなきゃいけない」と、今日の投球だけで満足していない。それでも、チームに勢いをもたらす勝利を呼び込み、最高の笑顔を見せてくれた。

[文:別府勉]

ココカラネクスト

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