ブランパンGT第5戦:カルダレッリ&マペッリ組ランボルギーニが母国ウイン。レース2でも表彰台に

2019年7月1日(月)13時13分 AUTOSPORT web

 2019年ブランパンGTシリーズ第5戦が6月28〜30日、イタリア・ミサノで行われ、29日のレース1でオレンジ1・FFFレーシングチームの563号車ランボルギーニ・ウラカンGT3(アンドレア・カルダレッリ/マルコ・マペッリ組)が今季初優勝を飾った。翌30日のレース2はベルジャン・アウディクラブ・チームWRTの2号車アウディR8 LMS(チャールズ・ウィルツ/ドリス・ファントール組)が制している。
 
 ブランパンGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ第2戦として開催された今イベントはDTMドイツ・ツーリングカー選手権やMoto GPの開催地としてもお馴染みのミサノでのスプリントラウンドだ。欧州各地で40度を超える熱波に見舞われるなか、ミサノも19時45分時点で気温29度、路面温度32度という真夏を思わせるコンディション下でレース1のスタートを迎えた。
 
 そのスタートで好ダッシュを見せたのはカルダレッリ駆る563号車ランボルギーニだ。3番手グリッドからスタートを切り、1コーナーでRモータースポーツの76号車アストンマーティン・バンテージGT3を交わして2番手に順位を上げると、そのままポールシッター、ベルジャン・アウディクラブ・チームWRTの2号車アウディR8 LMSの背後につけ、5分後にはこれを攻略してトップに浮上する。
 
 一方、抜かれた2号車アウディをドライブするウィルツは、スタートから14分過ぎに単独スピンを喫しグラベルにスタックしてしまう。この車両撤去のためフルコースイエロー(FCY)が導入された。
 
 レースはFCYからセーフティカー(SC)ランに移行すると、24分時点でリスタートが切られた。首位を走る563号車ランボルギーニは直後のピットウインドウオープンと同時に規定のピットインを行い、カルダレッリからマペッリに交代してピットアウト。
 
 その後方、最初のFCY導入までに6番手から2番手にポジションを上げていたブラックファルコンの4号車メルセデスAMG GT3は、オーバーカットを狙いランボルギーニより2周遅れでピットへ。しかし、ピットアウト後は暫定4番手につけていたAKKA ASPチームの88号車メルセデスAMG GT3にアンダーカットでの先行を許してしまった。
 
 レース後半、再びコース上でアクシデントが発生し今レース2度目のFCY導入。残り12分でリスタートが切られると、563号車ランボルギーニと88号車メルセデスの一騎打ちに。
 
 両者一歩も引かない攻防はラスト2周でその差0.6秒まで接近するも、最後はマペッリが前年王者ラファエル・マルチェッロを0.806秒差で抑えきってフィニッシュ。待望の今季初優勝を飾った。3位にはレース前半、2番手を走っていた4号車メルセデスが入っている。


■連勝狙うカルダレッリ&マペッリ組を抑え、前日の汚名返上


レース1を制し表彰台の頂点に立ったアンドレア・カルダレッリ(左)とマルコ・マペッリ(右)
AKKA ASPチームの88号車メルセデスAMG GT3
レース1は3位、レース2を4位で終えたブラックファルコンの4号車メルセデスAMG GT3


 翌30日、気温34度と真夏の陽気のなか迎えたレース2では、前日のレース1で2位となった88号車メルセデスのマルチェッロがポールからレースをリードしていく。しかし、背後にドリス・ファントール駆る2号車アウディとサンテロック・レーシングの25号車アウディR8 LMSがピタリとつけディフェンディングチャンピオンの独走を許さない。
 
 膠着状態が続くなか、スタートから10分を過ぎると各車の間隔が徐々に開いていく。15分時点では88号車メルセデスと2号車アウディのギャップも2秒弱に。
 
 レース開始から22分、1コーナーイン側に設置されたスピードバンプが破損したことからFCYが導入され、その後SCランとなった。これで88号車メルセデスの貯金は消滅するとともに、ポジション争いの舞台はコース上からピットエリアへと移されることになった。
 
 レース再開とともに数台のマシンがピットインしたが、上位陣はステイアウトを選択。その翌周に88号車メルセデスを含む上位陣がピットになだれ込む。ここでAKKA ASPチームにミスがあったか、首位88号車と5番手につけていた90号車メルセデスの作業が遅れ、2台揃って大きくポジションを落としてしまう。
 
 一方、同時にピットインしたアウディ勢は2号車、25号車がひとつずつ順位を上げワン・ツーでレース後半戦へ。3番手にはレース1を制した563号車ランボルギーニが6番手から3つ順位をあげて表彰台圏内に入ってきた。
 
 そのランボルギーニを駆るカルダレッリは最大3秒あった25号車アウディとの差を約15分で詰めると、チェッカーまで残り10分を切ったところで、これを交わして2番手に浮上する。
 
 週末2連勝を目指したカルダレッリだったが、トップを行く2号車アウディとの差を詰められず。ファントールから2号車アウディのステアリングを受け継いだウィルツは終始安定した走りをみせ、首位の座を守ってトップチェッカー。前日の汚名を返上する逆転優勝を飾った。


 カルダレッリ、マペッリ組563号車ランボルギーニは2位で連日のポディウムフィニッシュを達成。3位はブラックファルコンの4号車メルセデスの追撃を交わした25号車アウディとなった。


 第5戦が終了したブランパンGTシリーズの次戦は、オランダ・ザントフールトでのブランパンGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ第3戦が7月12〜14日の日程で行われる。なお、その10日前の7月2〜3日にはベルギーのスパ・フランコルシャンで、トタル・スパ24時間のテストデーが予定されている。

2019ブランパンGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ第2戦ミサノ レース2スタートシーン
第5戦ミサノ・レース2を制したベルジャン・アウディクラブ・チームWRTの2号車アウディR8 LMS
第5戦ミサノ・レース2で優勝したベルジャン・アウディクラブ・チームWRTのチャールズ・ウィルツ(左)とドリス・ファントール(右)
レース2で3位表彰台を獲得したサンテロック・レーシングの25号車アウディR8 LMS


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