フェラーリ新型GT3が登場予定。BoP調整でポルシェは10kg増etc.【スパ24時間 水曜Topics】

2022年7月28日(木)18時54分 AUTOSPORT web

 7月28日から31日にかけて、ベルギーで開催される第74回『トタルエナジーズ・スパ24時間』の直前情報をスパ・フランコルシャン・サーキットのパドック、およびGTカーによるパレードが行われたスパ市街からお届けする。


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 既報のとおり、新型コロナウイルス感染症に係る制限のため、2020年と2021年は開催が見送られた恒例のパレードが3年ぶりに復活を果たし、27日水曜に実施された。この催しでは本戦に出場するほぼすべてのGT3マシンと、マセラティMC12 GT1などのクラシックGTカー、サポートレースに出場するGT2、GT4、スーパートロフェオのマシンなどがサーキットからスパ市街地までの約6マイル(約10km)を往復した。


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 スパ市街では劇場でドライバーブリーフィングが行われ、それにともないこちらも3年ぶりの復活となった、市街地でのドライバーとファンの交流も実現している。


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 多くの車両は火曜日に車検を終わらせ、このうちブロンズテストに参加する車両は午後のテストセッションに向けて午前中に検査を受けた。ブロンズドライバーが搭乗しないランボルギーニ・ウラカンGT3エボ、メルセデスAMG GT3、ポルシェ911 GT3 Rは水曜日にテクニカルチェックを受けている。


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 イベント技術担当者によると、24時間レースに出場する66台すべての車両が問題なく精査を終えたという。


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 ターナー・モータースポーツのカラーリングをまとった34号車BMW M4 GT3(ワーケンホルスト・モータースポーツ)は、ドイツのチームによって運営される。同チームはターナーのドライバーであるロビー・フォーリー、マイケル・ディナン、イェンス・クリングマンに加え、IMSA GTDクラスでターナーBMWと相対しているリチャード・ハイスタンドを起用している。


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 アウディスポーツがサポートするアテンプト・レーシングとサンテロック・ジュニアチームは、IGTCインターコンチネンタルGTチャレンジの一戦である今大会に向けて特別なリバリーを用意した。一方、アウディスポーツ・チームWRTのプロカー2台は、GTワールドチャレンジ・ヨーロッパで用いる通常のカラーリングで長丁場のレースを戦う。


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 メルセデスAMG陣営でも新しいカラーリングのプロカーが登場する。アコーディスASPの88号車メルセデスAMG GT3は、アパレルブランド『プーマ』の支援を受けたグレーの新デザインをまとい、グループM・レーシングはメルセデスAMGの55周年を記念した特別なリバリーを採用した。


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 もうひとつの新しいデザインは、ダイナミック・モータースポーツが走らせるポルシェ911 GT3 Rで見ることができ、こちらは鮮やかなグリーンのカラーリングとなっている。

パレードに参加したダッジ・バイパーGTS-R
スペシャルリバリーでスパ24時間に挑む55号車と88号車メルセデスAMG GT3
サンテロック・ジュニアチームのアウディR8 LMSエボII


■エストーレ、マルティニカラーに合わせたヘルメットを用意


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 GPXレーシングのケビン・エストーレは、25日に発表されたポルシェ911 GT3 Rのレトロなカラーリングに合わせ、マルティニにインスパイアされた新しいカラーリングのヘルメットをSNSで公開した。




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 フェラーリは29日(金)のパドックで、新型GT3マシンを一般公開する予定だ。フェラーリ296 GT3は4月12日に最初のシェイクダウンを終えており、来年1月のロレックス・デイトナ24時間でレースデビューを果たす。


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 ピレリは今週、スパ24時間に向け1万7000本ものタイヤを持ち込んでいる。また150人の技術者、エンジニア、マネージャーなどのスタッフと40台のサポート車両を現地に配置し、1年でもっとも忙しいスポーツカーレースイベントのひとつをコーディネートしている。


 イタリアのメーカーは、GTWCヨーロッパとIGTCのシーズンハイライトレースだけでなく、ヨーロピアンGT4やランボルギーニ・スーパートロフェオ・ヨーロッパ、フォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ選手権・バイ・アルピーヌ、さらにフランスF4グリッドにもタイヤを供給している。


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 ピレリのサーキット・レーシング・アクティビティ・マネージャーであるマッテオ・ブラガは、オフシーズンのスパの改修によってもたらされた“新たな要素”を強調した。彼は、「新しい路面はグリップを向上させただけでなく、いくつかのバンプを解消し、コーナーやストレートでより高い速度を維持できるようになった」と述べた。


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 CMRの107号車ベントレー・コンチネンタルGT3は、プロアマとしてレースウイークをスタートしたのち、ゴールドカップカテゴリーに参戦することが決定している。これは、元ベントレー・ワークスドライバーのマキシム・スーレと契約したことを受けたものだ。既報のとおり、スーレは同じくゴールドランクのアントニン・ボルガ、シルバーのステファン・ルメレ、ブロンズのナイジェル・ベイリーとともに“アートカー”のベントレーをシェアすることになっている。


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 CMRのベントレーは、火曜日のブロンズテストにプロアマクラスのステッカーを貼って参加したが、プロアマのクルー条件にはブロンズランクのドライバーが2名必要となる。同チームはイモラとポール・リカールでこのステッカーを貼っていたが、当時ドライブしていたマチュー・デ・ロビアーノは、スパではラインアップから外れている。


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 GTWCヨーロッパ・エンデュランスカップの前戦ポール・リカール以降、BoP(バランス・オブ・パフォーマンス)の調整が行われた。スパは南仏のサーキットと同じく、SROが定めるサーキットパターンのA類に分類される。調整によりポルシェ911 GT3 Rは10kgの重量増が決定。また、アストンマーティン・バンテージGT3、アウディR8 LMSエボII、BMW M4 GT3、フェラーリ488 GT3エボ、ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ、マクラーレン720S GT3の各車も最低重量が5kg上乗せされた。


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 28日木曜はスパ24時間の公式セッションが計4つ予定されている。最初のひとつは10時50分から12時20分までのフリープラクティスで、続いて16時15分から60分間プレ予選が行われる。20時40分から計4回の予選が実施され、1日の最後には22時20分から23時50分にかけてナイトプラクティスが行われる(いずれも現地時間。日本時間は7時間を加える)。


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 平均タイムで争われる予選は15分間のセッションが計4回行われ、この結果によって金曜夜に開催されるスーパーポールの参加者が決定する。

ダイナミック・モータースポーツの54号車ポルシェ911 GT3 R
CMRの“アートカー”107号車ベントレー・コンチネンタルGT3
ターナー・モータースポーツのリバリーで参戦するウォーケンホルスト・モータースポーツのBMW M4 GT3
アテンプト・レーシングのアウディR8 LMSエボII
イベント前に行われた車検の様子
ピレリは今週末のイベントに向け、1万7000本ものレーシングタイヤを持ち込んだ



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