SCB第7戦に新たな“ファミリー”参戦。ピエトロ・フィッティパルディがトヨタ・カローラをドライブへ

2021年7月29日(木)13時10分 AUTOSPORT web

 7月30日〜8月1日開催の第6戦に続き、ブラジル・パラナ州クリティバで連続開催されるSCBストックカー・ブラジルの第7戦に向け、ルーベンス・バリチェロとその長男“ドゥドゥ”ことエドゥアルド・バリチェロ(フルタイム・スポーツ/トヨタ・カローラ)に続く、新たな“ビッグ・ファミリーネーム”の参戦が決定。


 アウトドローモ・インターナショナル・デ・クリティバの“外周”を使用して開催される高速2ヒート戦に向け、2021年シーズンもハースF1チームのテスト&リザーブドライバーを務めるピエトロ・フィッティパルディが、強豪フルタイム・スポーツのトヨタ・カローラをドライブすることがアナウンスされた。


 ブラジルでは父の日(8月第2週の日曜)となる8月7〜8日に“バック・トゥ・バック”での連続開催が予定される第7戦に、新たなスタードライバーの参戦が実現する。シリーズCEOを務めるバイカーのフェルナンド・ジュリアネッリ氏は「それは、ストックカーと我々の国のモータースポーツ史の中で重要な瞬間になるだろう」との期待感を語った。


「今シーズンのSCBには、ネルソン・ピケJr.やエドゥアルド・バリチェロ、フェリペ・マッサらが参戦している。そしてここに名門フィッティパルディ家の名が加わることになるんだ」と続けたジュリアネッリCEO。


「また、通常のレギュラーシーズンには(今回、ピエトロと交代する)トニー・カナーンもグリッドに並んでいる。彼がこのスポーツの軌跡で重要なパートを占める名前だということは衆目の一致するところだ」


「個人的にも、これはストックカーにとって歴史的なシーズンになると感じている。ファンは伝統的な名前と新しい世代の存在の両方で、長年にわたって記憶に残る勝負を目にすることになるだろう」


 そのバイカーと強豪フルタイム・スポーツ、TOYOTA GAZOO Racingブラジル(TGRブラジル)、そしてメインスポンサーのテキサコに招待されSCB参戦を果たすピエトロは、今季前半戦からカナーンがドライブしていた48号車のトヨタ・カローラを引き継ぐことになる(カーナンバーは未発表)。


 昨季2020年にはF1のアブダビGPなど終盤2戦に出場し、北米インディカーも経験するピエトロは、偉大な祖父エマーソンの兄弟であるウィルソンと、その息子のクリスチャンに続き、このストックカー“プロ・シリーズ”に出場するフィッティパルディ・ファミリーで3番目のメンバーとなる。

2021年シーズンもハースF1チームのテスト&リザーブドライバーを務めるピエトロ・フィッティパルディ
ブラジル出身ドライバーとして昨季2020年にはF1のアブダビGPなど終盤2戦に出場、北米インディカーも経験する
そのピエトロ・フィッティパルディは、強豪Full Time Sports(フルタイム・スポーツ)のトヨタ・カローラをドライブする


■「僕を招待してくれたすべての人に感謝したい」とフィッティパルディ



「世界最大級のツーリングカー・カテゴリーのひとつであるストックカー・ブラジルにデビューする機会が得られて、心の底からうれしく思っている。非常に競争力があることで国際的に知られているグローバルなシリーズでもあるからね」と、参戦決定の喜びを語ったピエトロ。


「フルタイム・チームを筆頭に、僕を招待してくれたすべての人に感謝したいし、クリティバで友人のトニー・カナーンの代役として戦えることも光栄に思っている。カローラはとても楽しそうだし、週末の間にペースアップするのが待ち切れないね」


 また、第5戦でアルゼンチン出身のマティアス・ロッシに代わり、シリーズデビューを飾ったエドゥアルド・バリチェロも、引き続きカローラのステアリングを握って父バリチェロのチームメイトとして2戦目のSCBに挑む。


「父の日の贈り物を頼まなければならなかったとしたら、それは間違いなくコレになるだろうね」と、顔をほころばせた父ルーベンス・バリチェロ。


「モータースポーツで人生を送った人間にとって、息子がストックのようなカテゴリーで競うのを見るのは幸せだ。同じボックスで彼のパートナーになり、僕ら親子がこの瞬間に到達するまでに起こったすべてのことを思い出さざるを得ないよ」とルーベンス。


「正直、こんなことは期待していなかった。しかしそれは間違いなく、僕が得ることのできる最高の贈り物になった。この新しい機会に心から満足し、ワクワクしているよ」


 その“ドゥドゥ”は、デビュー戦となった第5戦カスカバルのレース1で、周回遅れながらカナーンを上回る19位に。レース2は25位ながら同一周回フィニッシュを達成するなど、高い競技レベルを誇るSCBのリズムに素早く順応してみせた。


 そんな父の日の1戦を前に、SCBストックカー・ブラジルは7月30日〜8月1日の週末に第6戦として、同地クリティバでのインターナショナル・レイアウト戦を予定している。

今季インディカーにもスポット参戦を続ける一方、SCBに電撃フル参戦を果たしたトニー・カナーン
第5戦でシリーズデビューを飾ったルーベンス・バリチェロ(左)の長男“ドゥドゥ”ことエドゥアルド・バリチェロ
「正直、こんなことは期待していなかった。しかしそれは間違いなく、僕が得ることのできる最高の贈り物になった」と息子の成長を喜ぶバリチェロ

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