フォーミュラE王者メルセデス、来季2021/22年“シーズン8”をもって活動終了を発表

2021年8月18日(水)20時39分 AUTOSPORT web

 メルセデス・ベンツは8月18日、ABB FIAフォーミュラE世界選手権に参戦するメルセデスEQフォーミュラEチームが来季2021/2022年“シーズン8”をもって、チームおよびマニュファクチャラーとしての活動を終了すると発表した。


 電動フォーミュラカーで争われるフォーミュラEにHWAレースラボとしてシーズン5で初めて参加し、シーズン6の最終戦でストフェル・バンドーンがメルセデスEQフォーミュラEチーム初優勝を飾ったのに続き、シーズン7でも好調なスタートを切り、先日行われた最終戦ベルリンE-Prixでドライバー&チームのダブルタイトルを獲得したメルセデス。


 そんなメルセデスだが、正式参戦2年目でのチャンピオン獲得からわずか3日後に来季シーズン8をもって活動終了が発表された。メルセデス・ベンツは7月下旬に、市場の状況が許す限り、10年後には全電気自動車を導入する準備を整えるという戦略的発表を行い、それに関連してのフォーミュラE活動終了とアナウンスしている。


 メルセデス・ベンツは、新たな戦略的方向性の一環として、2025年に発売予定の3つの電気自動車専用アーキテクチャーの開発を含め、この電動化の立ち上げのためにリソースをシフトすることを選択したという。

ドライバーズ&チームタイトルを獲得したメルセデスEQフォーミュラEチーム


 メルセデスは今後、モータースポーツ活動をF1に集中させ、持続可能でスケーラブルな未来のパフォーマンス技術を開発・実証する最速の実験室として、F1の地位を強化していく。


 また同チームはチャンピオンシップと並行して、来シーズン以降、Gen3時代に向けてフォーミュラEの戦いを継続するために、新たな投資家の誘致などの選択肢を検討しているとしている。


 この決定に、フォーミュラEでチームを率いてきたイアン・ジェームス代表は「この数シーズン、メルセデス・ベンツのサポートを受けられたことは非常に幸運だった。これまでの我々の歩みに対する信頼と支援に感謝する」と語った。


「メルセデス・ベンツは撤退を決定したが、私たちはフォーミュラEの価値とパワーを認識しているので、チームがシーズン8以降も戦い続けるための最良の選択肢を検討していく」


 そしてF1でもおなじみ、メルセデス・ベンツのモータースポーツ部門責任者兼メルセデスEQフォーミュラEチームのCEO、トト・ウォルフも以下のコメントを発表している。


「私たちは、このシリーズとモータースポーツへの革新的なアプローチに対してオープンマインドでフォーミュラEに参加した」


「チームを構築し、競争力を高めるために多くの努力をした。そして、才能ある女性と男性の信じられないようなグループが最高レベルの成果を上げるのを目の当たりにした」


「特に、先週末にベルリンで獲得したダブル・ワールド・チャンピオンは、メルセデス・ベンツの長いモータースポーツの歴史のなかでも、歴史的な出来事となるだろう」


「シーズン8ではフォーミュラEの冒険を見事に終えることができるよう、全力を尽くす」

シーズン表彰式で笑顔を見せるニック・デ・フリース(メルセデスEQフォーミュラEチーム)
チームタイトルを獲得したメルセデスEQフォーミュラEチームのニック・デ・フリース(左)とストフェル・バンドーン(右)
『メルセデス・ベンツEQシルバーアロー02』に施されたスリーポインテッドスター

AUTOSPORT web

「フォーミュラE」をもっと詳しく

「フォーミュラE」のニュース

「フォーミュラE」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ