「不適切だ」優勝選手の唇にキスで波紋 スペイン・サッカー連盟会長の“セクハラ”に批判殺到「不意打ちは攻撃」

2023年8月21日(月)16時0分 ココカラネクスト

ルビアレス会長からキスをされたエルモソ。彼女はセレモニー後のロッカールームで「嫌だった」と行為を振り返っている(C)Getty Images

 選手たちが喜び、感慨に浸る最中に起きた“出来事”が波紋を呼んでいる。

 物議を醸しているのは、現地8月20日にオーストラリアで行われたサッカーの女子ワールドカップ(W杯)決勝での一幕だ。スペイン代表がイングランド代表を1-0で破り、悲願の初制覇を果たした直後にそれは起きた。

【画像】世界で批判殺到!スペイン・サッカー連盟会長がセレモニーで女子選手にキス

 誰もが初制覇に歓喜し、感慨に浸った。そしてセレモニーではメダルを手にした選手たち一人ひとりに、スペイン・サッカー連盟のルイス・ルビアレス会長が声をかけ、労をねぎらった。その際にチームのエースであるジェニファー・エルモソに対して突然、口づけを交わしたのだ。

 突然の出来事であったためにエルモソは拒否をしなかった。がしかし、彼女はセレモニー後にロッカールームに戻って実施していたインスタグラムのライブ配信で「うぇ……。あれは嫌だった。好きではなかった」と正直に吐露した。

 選手たちの初戴冠に興奮してしまったのかもしれない。セレモニー後にスペイン紙『Marca』などの取材に応じたルビアレス会長は「ジェニとのキスか? バカはどこにでもいる。二人の人間が些細な愛情に包まれた瞬間だ。私はバカげたことに耳を傾けることはできない」とキッパリと答えた。

 しかし、世間的には「セクハラ」と言われてもおかしくはない。ルビアレス会長の行為は、バッシングの的となっている。英紙『Daily Mail』は「ルビアレスは信じられないことに彼女の後頭部に両手を置き、口にキスをした」と指摘。さらに英紙『Mirror』も「半ば強引に引き寄せ、同意もなく唇を奪う行為は不適切だ」と断じた。

 また、スペイン国内でも批判の声が渦巻いている。日刊紙『El Pais』は「ジェニ(エルモソ)はルビアレスのキスが嫌だった。それは私たちも好きではなかった」と皮肉り、「会長は雰囲気に流されての行為が自然だと言いたいのかもしれないが、不意打ちのようなキスは攻撃だ」と手厳しく批判している。

 普通に祝うことはできなかったのか。世界でバッシングを受けているルビアレス会長の行動は、スペイン・サッカー界の祝勝ムードを台無しにしてしまった感すらある。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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