ホームでワン・ツーのトヨタ佐藤恒治社長「豊田会長の想いがチーム全員の魂に火をつけた」【WEC富士後コメント全文】

2023年9月11日(月)10時5分 AUTOSPORT web

 9月10日に富士スピードウェイで行われたWEC世界耐久選手権第6戦。TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は7号車トヨタGR010ハイブリッドが優勝、8号車が2位と最良の結果で地元戦を制してマニュファクチャラーズタイトルを決めた。これを受け、11日未明に佐藤恒治トヨタ自動車社長兼TGR-E会長がコメントを発表した。


 予選では、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組の7号車が可夢偉のドライブによりポールポジションを獲得。さらにセバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮の8号車もハートレーのアタックで2番手に続き、TGRはフロントロウをロックアウトした。


 レースではスタート直後にポルシェ963、フェラーリ499Pに先行される苦しい展開となったが、中盤にかけて巻き返し、レース終盤には盤石のワン・ツー体制を作り上げて逆転に成功。7号車陣営が今季4勝目を挙げ、ドライバー選手権のポイントリーダーである8号車とのギャップを詰める結果となった。マニュファクチャラーズタイトルは決めたものの、ドライバータイトル争いは次の最終戦バーレーンでも激しい争いが続きそうだ。


 今回、富士の現場を訪れた佐藤社長は、ピットからレースを見守り、ワン・ツー・フィニッシュを飾った後は6人のドライバーとともに表彰台にも登壇して勝利の美酒を味わっている。

ピットで戦況を見守る佐藤恒治トヨタ自動車社長


 そんな佐藤社長のコメント全文は以下のとおりだ。


* * * * * * *


WEC第6戦富士6時間レースでは、日本のファンの皆様、WECの挑戦を支えてくださっているパートナーの皆様と一緒に、7号車のポールトゥウィン、8号車との1-2フィニッシュ、マニュファクチャラーズチャンピオンの獲得という素晴らしい形で勝利を飾ることができました。応援してくださった皆様に感謝いたします。


今日は、たくさんのファンの皆様がTGRの旗を振りながら観戦されていました。私自身、ピットでレースを見守っていましたが、厳しいレース展開の中、目の前に見えるスタンドの皆様の熱い応援や笑顔がとても心強かったです。チームの挑戦を後押しする大きな力にもなったと思います。本当にありがとうございました。


そして、今回のWEC富士で実感したのは、可夢偉代表のもとでつくりあげてきたチーム力です。日頃のコミュニケーションができているからこそ、自ら考え、チームのために自律的に動く。一人ひとりのそんな行動の積み重ねが、僅差の闘いを最後に勝ち切る強さにもなりました。


トヨタWECチームの転機になったのは、ル・マンでの悔しさであり、豊田会長の「マイチームにはスポーツをさせてあげたい」という言葉です。そこに込められた豊田会長の想いがチーム全員の魂に火をつけました。そこからみんなで目指してきた「真のワンチームの強さ」を、今回はホームで示すことができたと思います。


この週末は、WECチームだけではなく、全日本ラリーチームは北海道でモリゾウとともに、WRCチームはギリシャで、それぞれの耐久レースに挑みました。闘うフィールドは違っても共通しているのは、「モータースポーツで笑顔を増やしていきたい」という想いです。五感を使ってクルマの魅力を伝えたい。モータースポーツでクルマを鍛え、多くのお客様に喜んでいただきたい。この想いを原点に、WECを通じてもっと多くの笑顔を生み出せるよう、今後とも挑戦を続けてまいります。


次のバーレーンでの最終戦も、ワンチームで、全力で闘ってまいります。


追伸
ケッセル・レーシングから急遽参戦した宮田莉朋選手は、初挑戦ながらWECの舞台で素晴らしい走りを見せてくれました。見事3位表彰台の獲得、おめでとう! 莉朋選手に貴重な挑戦の機会をいただいたケッセル・レーシングの皆様、お声がけいただいた木村武史選手、ありがとうございました。


トヨタ自動車株式会社 社長
TOYOTA GAZOO Racing Europe 会長
佐藤恒治

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