水素時代の幕開け? 燃料電池プロトタイプカー、スパでル・マン・カップ出場へ

2019年9月13日(金)13時58分 AUTOSPORT web

 FIAとともにル・マン24時間を統括するACOフランス西部自動車クラブと、燃料電池車開発のベンチャー企業グリーンGTが共同で行っている“ミッションH24”プロジェクトは、9月20日から始まる週末に特別な一歩を踏み出す。彼らが開発中の水素燃料プロトタイプ『グリーンGT LMPH2G』が、ベルギーのスパ・フランコルシャンで行われる公式戦のプラクティスセッションに参加するのだ。


 ACOが発表した声明によると、ACOとグリーンGTは両者が共同開発したプロトタイプは「競合他社が参加するレース環境」で経験を積むため、ミシュラン・ル・マン・カップで予定されているふたつのフリープラクティスに参加するという。


 この機会にLMP3カーベースの燃料電池車をドライブするのは、ノルマン・ナトとオリビエ・ロンバードの2名となることが合わせてアナウンスされた。また、LMPH2Gプロトタイプの本格的な走行を開始するにあたりプロジェクトは今回、世界初の移動式水素ステーションをスパ・フランコルシャンに持ち込む予定だ。


 水素と酸素を元に電気を発生させ、電動モーターを介して駆動するLMPH2Gは2018年、同じくスパで初めてのデモンストレーションラップを披露。その後、12カ月に渡って開発が続けられてきた。


 その間には将来のル・マン24時間レース参戦に向けて、サルト・サーキットのフルラップデモランを成功させている。プロジェクトの一端を担うACOは、2024年にル・マンで水素駆動のプロトタイプクラスを作成することを目標に、新しい技術への推進を続けている最中だ。

2018年、スパ・フランコルシャンで初のデモンストレーション走行を行ったグリーンGT LMPH2G


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