「ずっと8割の力は無理。一回歩みを止めてみて」格闘家・扇久保博正が語る心と体を休める大切さ

2022年9月24日(土)11時0分 ココカラネクスト

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 2021年大晦日のRIZINバンタム級JAPANグランプリに参戦し、決勝で朝倉海を下して優勝を飾った扇久保博正。その激闘から9か月ぶりの試合となる格闘技イベント『The Battle Cats presents 超RIZIN / 湘南美容クリニック presents RIZIN.38』が、9月25日にさいたまスーパーアリーナで行われ、キム・スーチョル(韓国)と対戦することが決まった。そんな大会直前の扇久保博正に話を聞いた。

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 数多くの試合に勝利し、タイトルも獲ってきた。格闘家としてリングの上では常に強さを誇示してきた。しかし、そんな扇久保にも、疲れる時もあれば、落ち込む時だってある。それでも前を向いて強くならなければならない。そんなメンタルコントロールの難しい格闘技の最高峰で生き続ける彼に、その心と体の保ち方を聞いた。悩みを抱える人も多いこの時代において大切なことを語ってくれた。

「一番は1人になる事だと思います。原因ってほとんど人間関係じゃないですか。だから誰にも会わず1人で過ごしたりします。携帯も見ず、何もしないでボーっとしていると徐々に回復していくので。そうやってリフレッシュします」

 人間関係の悩みなら人に会わない時間をつくる。シンプルな事だが、その時間が無かったりするものだ。自分の心や体の疲れを見て見ぬふりして走り続けることも可能だろう。しかし、思い切って「1回休んでみる」ことが大切だと扇久保は語る。

「1回歩みを止めて、何もせず休むっていうのは人間にとって、とても大事だと思います。また疲れが抜けたら走り始めればいい。ずっと8割の力で行くのは無理です。一回休んで、100パーセントの力で行って、途中でまた休んで」

 基本的に試合が決定してからは、週6日で練習するという扇久保。最初はウエイトトレーニングやランニング、ジムでの全体練習をこなしながら、試合の約1か月前からはマンツーマンでトレーニングをして作り上げる。

 相手選手が誰であろうが自分のペースは変えない。そんなこだわりの理由については、「あまり相手に合わせてばかりいると、試合で違うことをされた時に全然対応できなくなってしまう」という考えを明かしてくれた。傾向や対策は頭に入れるものの、入れすぎない。何事も自分にあったやり方で、余白を常に持つ。そんなこだわりが彼の言葉からにじみ出ていた。

 常に全力で走り続けることが最良とは限らない。長きに渡ってトップレベルで活躍し続ける、扇久保流の心と体の調整方法がそこにはあった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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