第2戦は荒れたスタートからファイナルラップまで緊迫の50周。坪井翔が自身初優勝。岡山決戦はセルモがワン・ツーで制する【第2戦決勝】

2020年9月27日(日)17時30分 AUTOSPORT web

 2020年の全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦決勝レース(51周)が行われ、坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)が自身初優勝。2位には石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)が入り、セルモインギングがワン・ツー・フィニッシュを飾った。


 午後3時15分にフォーメーションラップがスタートしたものの、アトウッドコーナーの先で予選11位の阪口晴南(KONDO RACING)がクラッシュ。これにより決勝レースはディレイとなり、午後3時30分、50周に減算されてあらためてスタートが切られた。


 平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が抜群のスタートを決めた一方、加速が鈍った宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)のイン側を付いて牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)が前に出る。宮田はアウト側からサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)にもかわされるが、1コーナーに入っていく際に牧野の背後につけていた大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)がブレーキをロックさせてしまい牧野に接触。


 このアクシデントにフェネストラズも巻き込まれ、牧野はコース上に、フェネストラズはグラベルにマシンを止めてしまった。大湯もフロントウィングにダメージを負ってピットイン。レースは1周目からセーフティカーが導入された。


 この時点で、2番手に上がっていたのは8番グリッドからスタートした坪井。3番手には石浦とセルモインギングの2台が浮上していた。その後ろはニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)、山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)と続き、6番手には15番手スタートの関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が大きくポジションアップ。宮田はその後ろにつけている。


 7周を終えてセーフティカーが戦列から離れレース再開。リスタートで差が詰まっているところで、石浦がオーバーテイクシステム(OTS)を作動させて坪井に迫る。翌周にはキャシディが、OTSを駆使して石浦に迫り、随所でバトルが展開された。


 10周を終了したところで、数台が早々にタイヤ交換を選択。上位陣では坪井と関口が11周を終了するところでタイヤ交換を行った。さらに平川が12周を終えてピットイン。平川は坪井の前でコースに復帰するが、まだタイヤが温まっていないなかで坪井が一気に迫ってきた。逃げる平川と追う坪井、両者がOTSの応酬で激しい争いとなったが、ヘアピンコーナーで坪井がついに平川をとらえて実質のトップに躍り出た。


 坪井と平川がタイヤ交換を行ったことで、見た目上のトップは石浦。約5秒のギャップでキャシディが続いた。石浦は1分15秒台のタイムを連発してキャシディ、坪井との差を徐々に広げていく。坪井との差が36秒ほどとなった30周目に石浦がピットイン。素早いタイヤ交換の末、ギリギリ坪井の前でピットアウトするが、ここでも坪井は見事なプッシュでチームメイトに襲い掛かった。


 平川をかわしたのと同じくヘアピンコーナーで石浦をとらえ、再び実質のトップに浮上。石浦は更に平川と関口にも迫られるが、ここはしのぎ切ってセルモインギングがワン・ツー体制を築いた。


 最後までタイヤ交換を遅らせていたキャシディが48周目にピットインすると、坪井は名実ともにトップに躍り出る。残り2周を着実に走り切り、スーパーフォーミュラ2年目のシーズンで初のトップチェッカーを飾った。石浦も続いてゴールし、セルモインギングはワン・ツー・フィニッシュを果たした。


 3位に入ったのはキャシディ。平川の目前でピットアウトし、コールドタイヤで後続の追撃をかわしきった。チームインパルの2台は平川が4位、関口が5位。2番手スタートから好走を期待された宮田は、8位フィニッシュでポイント獲得を果たしている。

スーパーフォーミュラ初優勝を飾った坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)

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