ホンダ:マルケス「ダイレクトQ2進出できるスピードがあったが、いくつかミスをしてしまった」/MotoGP第14戦日本GP

　9月29日、2023年MotoGP第14戦日本GP MotoGPクラス初日のフリー走行1回目、プラクティスが栃木県のモビリティリゾートもてぎで行われた。プラクティスではレプソル・ホンダ・チームのジョアン・ミルは12番手、マルク・マルケスは14番手となった。

　日本勢の中上貴晶（LCRホンダ・イデミツ）は18番手、8戦ぶりの復帰を果たしたアレックス・リンス（LCRホンダ・カストロール）は21番手で終えている。また、リンスは怪我の状況を考慮して、土曜日以降のセッションには参加しないことが発表されている。

　2023年の日本GPが幕を開け、大勢の観客が見守るなか、午前にはフリー走行1回目が行われた。スペシャルヘルメットを身に纏ったマルケスが、序盤から速さを見せて4番手に食い込む。

　しかし、タイム合戦が拮抗する中で、徐々にポジションを下げてしまい、1分46秒033の13番手となった。全戦のインドGPから好調さをじわじわと発揮しているミルは、中盤あたりの5コーナーで転倒を喫していたが、終盤にはタイムを更新して5番手につけて好発進を決めた。

　午後のプラクティスで、マルケスは序盤から中盤にかけてトップ10圏内を維持していた。残り30分ほどで、1分44秒574をマークして3番手に浮上するが、終盤に全体のタイムが上がったことで、トップ10圏外へと後退。終了間際に再度アタックを行っていたが、1コーナーで転倒を喫したため、それ以上のタイム更新はできなかった。

　また、FP1で好発信を決めたミルは、中盤あたりから1分44秒台で周回を重ねて、少しずつ自己ベストを更新。終盤には1分44秒428まで縮め、ホンダとしては最上位の12番手なった。

　また今大会から復帰したリンスは、午前のFP1は計16周をこなしたが、午後のプラクティスではわずか6周のみの出走だった。事前の会見で無理はしないと断言しており、走行中に右足に痛みを感じたため、早々に走行を切り上げていたようだ。

　そのため、セッション終了後に土曜日以降は出走しないことが明らかとなった。また、前戦のインドGPでも代役を務めたブラドルが、引き継いで出走を行っていくという。

■マルク・マルケス（プラクティス：14番手）
「Q2にダイレクトで進出できるスピードがあったんだけど、いくつかミスをしてしまった。1本目のタイヤのときは最終コーナーでミスをして、2本目のタイヤのときはイエローフラッグが見えず、自分のラップタイムが取り消されたことを知らなかったんだ」

「さらにタイムを上げようとプッシュした周回の1コーナーでフロントのグリップを失い、転んでしまったんだ。それを除けば、今日は悪い一日ではなかったよ。フィーリングもポジティブで、ペースも悪くない。明日はマシンをほぼ同じ状態にして、自分のライディングスタイルとライン取りに集中するつもりだよ」

■ジョアン・ミル（プラクティス：12番手）
「今朝の転倒は大きなものではなかったけど、状況を少し複雑にした。転倒したマシンで、いくつかのテストメニューにトライしていたからだ。午後はインドで使っていたマシンで走行したけれど、セットアップよりもマシンの確認作業に時間を割いたことで、Q2進出を逃してしまったんだ。明日はブレーキングのバランス改善に取り組み、Q2進出を目指していくよ」

■中上貴晶（プラクティス：18番手）
「今朝のFP1からブレーキングエリアでのマシンのバランスが完全ではなく、思うようにタイム短縮を果たせませんでした。グリップについてはフロントよりリヤの方がよくて、明日の走行では前後のバランスを取らなければなりません。スプリントでいいレースをするために、上位とのギャップを縮めたいです」

■アレックス・リンス（プラクティス：21番手）
「今日はいいフィーリングでスタートしたんだけど、午後のプラクティスで数周走ったところで右足に痛みを感じ、走行を取りやめたんだ。今日は重要な一日になったよ。なぜなら、どこが復帰に向けてのスタート地点で、どのように回復を続ければいいのかが分かったからだ。これまで通りに自宅でリハビリを続けて、インドネシアGPで再挑戦する予定だよ」