日ハム・近藤 FA権行使へ 「新庄野球」に「三行半」突きつけた理由とは

2022年10月18日(火)11時46分 ココカラネクスト

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 日本野球機構(NPB)は、17日、フリーエージェント(FA)有資格者として109選手を公示した。資格を取得した選手は、日本シリーズが終了した日の翌日から土、日、祭日を除く7日以内に在籍球団に意思を伝えれば、「FA宣言選手」として公示された翌日から各球団との交渉が可能となる。

 今季の有資格者には西武・森友哉、楽天・浅村栄斗など「豊作」とされる中、日本ハム・近藤健介外野手(29)の存在も熱視線を浴びている。

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 今年7月に海外FA権を取得。19年オフに結んだ3年契約も終了したことで去就に注目が集まっていた。シーズン終了後には、「悩んでいます」と話していたが、権利行使の意思を固めたと見られている。

 近藤といえば、通算打率・307と球界屈指のバットコントロールが売り。今季は右脇腹肉離れによる離脱もあり、規定打席に到達しなかったがそれでも99試合に出場し、打率・302、8本塁打、41打点。最下位に沈んだチームにおいて光を放った存在でもあった。

 そして近藤が宣言すれば、爆発力のある柳田につなぐ打者を探しているソフトバンク、地元として縁のあるロッテ、オリックスなども含め、一躍争奪戦が展開されそうだ。

 一方、主力選手が抜けて痛いのは日本ハムだろう。新庄監督は近藤のFA権に関して「監督がどうこう言える問題じゃない。本人の人生なんで」としながら、残留を願っていた経緯がある。

 近藤本人もプロ入りから11年間在籍した球団には愛着も感じているが、行使の背景には、今季からの新体制も影響しているようだ。

 チームへの愛情が深い一方で、近藤は勝利への執念が人一倍強いことも知られている。プレーヤーなら誰しも持つ「強いチーム」で優勝したいという気持ちも強く、実際に今季は守備においても、凡ミスしたほかの選手に対して厳しい表情がテレビ中継で映し出されたこともあった。

 近藤の決断にはこんな声もある。

 「新庄監督体制となり、トライアウトと称して多くの選手を起用、また様々なポジションを経験させることでミスも増えました。戦術面でも重盗を多用など従来にはない取り組みが増えたことで、近藤選手も今後のチームの方向性に不安を持った面もあるのではないか」(放送関係者)

 今季は59勝81敗3分け。9年ぶりの最下位に沈んだチームを浮上させることは容易ではない。チームは来季新球場開場を控え、2023シーズンは本気で勝ちにいくとフロント、指揮官とも明言しているが、青写真通りに進むとは限らない。

 今季最終戦にはチームの指揮を近藤と松本剛に任せたことも注目を集めた。裏を返せばほかのチームが熱いペナントレース争いを繰り広げている時期に、キャンプ時のような仰天采配を取ったことで、疑問の目も向けられていた。

 勝利を渇望している近藤からしたら、開幕から最下位が定位置となったチーム状況には歯がゆさばかりを感じた1年とあって、「三行半」を突きつけた形だ。

 果たして球界屈指の「安打製造機」の決断は?獲得を狙う各球団のし烈な駆け引きも始まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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