苦心のソフトバンクは野手4人で1本塁打の惨状 いま日本に来る助っ人へ届けたい元最強打者の“金言”

2023年10月22日(日)6時30分 ココカラネクスト

日本で確かな実績を残したマートン。彼が残した言葉は、異国で成功を掴もうとする助っ人たちにとってヒントとなり得る。(C)Getty Images

 23年のNPBもポストシーズンがいよいよ佳境を迎えている。いよいよ日本一に向けた争いが白熱する一方で水面下では来季に向けた各球団の補強の動きも活発化。戦力の見直しが行われている。

 そんななかで、今オフの目玉となりそうな雰囲気を漂わせているのが、ソフトバンクだ。

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 昨オフに「異次元」といわれた大規模補強を展開したソフトバンク。20年以来のパ・リーグ制覇を目指したレギュラーシーズンを3位で終えた若鷹軍団は、迎えたクライマックスシリーズでも虚しく散った。2位ロッテに王手をかけられた第3戦で、3-0とリードした10回裏に4点を失ってサヨナラ負け。試合直後には藤本博史監督の退任を発表するなど、チームは大きく揺れた。

 10月21日には小久保裕紀二軍監督の昇格を正式に発表。捲土重来を期する来季に向けて早くも動き出したソフトバンクは、今オフも新体制の意向に沿った大型補強が施されると見られている。

 世代交代も叫ばれるチームの補強ポイントは少なくない。そのなかで抜本的な見直しが必要と見られるのが、助っ人打者だ。今季はフレディ・ガルビス、ウイリアンス・アストゥディーヨ、コートニー・ホーキンス、アルフレド・デスパイネと契約したが、いずれも鳴かず飛ばずの成績に終始。4人を合計しても打撃成績は打率.190(128打数14安打)、1本塁打、5打点と、最後まで戦力化には至らなかった。

 無論、「確実に打てる」という助っ人を見出すのは容易ではない。それでも活躍する、もしくはチームひいては日本に馴染む可能性がある打者を見出さなければ、リーグ連覇を達成した14、15年のような安定した強さを取り戻すのは不可能だ。

 活躍が見込める助っ人を探すうえで、偉大なる先人の“金言”はヒントになるかもしれない。かつて阪神で活躍し、2010年には当時にイチローが保持していたシーズン最多安打記録を更新(214安打)したマット・マートンは、21年にMLB公式サイトのインタビューで「日本に来る選手は配球や投球についての考え方やメンタリティを完全に変えないといけない。その逆もしかりだ」と語っていた。

「アメリカでは1-0、2-1、3-1といった打者有利のカウントになれば、速球を狙うことができる。だけど、日本では正反対。彼らはそういったカウントで変化球を投げることをいとわない。速球を投げるのは0-1や1-2といったカウントなんだ」

「スプリットやフォークの“奥行き”を理解すること、それを乗り越えることが僕にとって史上最大のチャレンジだったかもしれない。日本での1年目のキャンプでそれができず、僕はいいパフォーマンスができなかった。もちろん批判も受けたよ。でも、振り返ってみると、あそこで成功の糸口を見つけることができなかったら、キャリアは早々に終わっていたかもしれない」

 もちろん、チーム状況やサポート体制も異なるため、一概にヒントになるかはわからない。それでも阪神在籍6年間で通算1020安打をマークし、日本球史に名を刻んだ名助っ人の言葉は、新助っ人にとってこれ以上にない助言になるのではないか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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