MotoGP:ホンダ 2017年第16戦オーストラリアGP レースレポート

2017年10月24日(火)16時55分 AUTOSPORT web

マルケスが今季6勝目。タイトルに王手をかける


天候:雨のち曇り
気温:16℃
コースコンディション:ウエット/ドライ
観客:3万6200人(3日間:8万5600人)


レポート


 日本GPからの連戦となった第16戦オーストラリアGPは、今季7回目のポールポジションを獲得したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、好スタートから7台に膨れ上がったトップ集団での戦いを制し、今季6勝目を達成しました。序盤から中盤にかけては、バレンティーノ・ロッシ、マーベリック・ビニャーレス、そしてヨハン・ザルコらのヤマハ勢と激しくポジションを入れ替え、手に汗握る接戦を展開しました。しかし終盤に入ってからペースを上げると、ラスト7周でトップに。その後は後続をジリジリと引き離し、最後は2位争いの集団に約2秒のリードを築いての勝利でした。

マルク・マルケス/レプソル・ホンダ・チーム

 この優勝でマルケスは、今大会13位に終わったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)との差を33点に広げ、タイトルに王手。次戦マレーシアGPで26点差をつけるか、もしくはドヴィツィオーゾに先着すれば、2年連続4回目のチャンピオンが決まります。今シーズンの天王山となりますが、タイトルに王手をかけるマルケスのモチベーションは高く、次戦マレーシアGPでの決着に全力で挑みます。


 昨年のウイナーのカル・クラッチロー(LCR Honda)は、トップグループに加わり、5位でフィニッシュしました。朝のウォームアップで転倒を喫し、ドクターストップの可能性もあっただけに、トップグループに加わり5位でフィニッシュしたことに満足げな表情でした。


 ホームグランプリに気合十分のジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、今季最高のレースを見せました。予選5番手からホールショットを奪うと、4周目までトップを快走、地元ファンを大いに沸かせました。その後、ポジションを落としますがトップグループに加わり7位でフィニッシュしました。


 予選12番手から決勝に挑んだダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、マシンのパフォーマンスを十分に引き出せず苦戦を強いられ、12位でした。ウエットコンディションとなった朝のウォームアップでは、マルケス、ビニャーレスに続いて3番手タイムをマーク。決勝に向けて上り調子でしたが、決勝ではドライとなり、路面コンディションの変化に対応できませんでした。ティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は16位。ポイント獲得を果たせませんでした。


コメント


マルク・マルケス(MotoGP 1位)


「すばらしいレースでした。ファンにとっても最高のショーになったと思います。今日のレースが重要だと分かっていたので、とてもうれしいです。ドビ(ドヴィツィオーゾ)は今週末、少し苦戦していましたが、僕の方はマシンの感触がとてもよかったので、それを最大限に活用しました。レースがスタートしてからは落ち着いてタイヤのマネージメントをしなければならないと考えていましたが、(ヨハン)ザルコ(ヤマハ)が僕に当たってからはバトルになると思いました。僕は激しい集団の中にいました。ポジションを、守らなければならなかったですが、アタックもしなければなりませんでした。とにかく状況をコントロールしようとがんばりました。そして残り8周で全力で走りました。3、4周は本当に一生懸命プッシュしました。それだけです。もちろん優勝できてうれしいですが、33ポイントのアドバンテージでマレーシアに行かれることがもっとうれしいです」

マルク・マルケス/レプソル・ホンダ・チーム


ダニ・ペドロサ(MotoGP 12位)


「全体的にはここでは難しいレースウイークでした。今日も状況を改善できませんでした。チームはいい仕事をしてくれたと思いますが、僕が力強い走りをできませんでした。ウォームアップはウエットで、速いタイムで周回しましたが、そのセットアップをレースで使うことはできませんでした。1周目にはらんでしまい、ドビのようにトップと離れてしまいました。その後も速いペースを維持できませんでした。集中力を維持して、マレーシアではもっといい結果が出せるようにがんばりたいです」


カル・クラッチロー(MotoGP 5位)


「明らかにレースの結果は予選よりもよかったと思います。レースでは本当に調子がよく、自信が持てました。レースの最後に表彰台に向けて挑戦できるよう、辛抱強く待つことができました。問題だったのはレース開始後5〜6周の時点で、トップ集団とのわずかなギャップができてしまったことです。このために、その時点でプッシュするためにリアタイヤを酷使しなくてはなりませんでした。でも今朝、ひどい転倒をしたことを考えれば5位というのは悪い結果ではありません。6コーナーでの転倒は、自分のレースキャリアの中でも一番大きなハイサイドの一つです。医師やチームのアドバイスでは、もう乗ることができないかと思っていたので、このようなかたちでマシンに乗れるのはいいことです。ベストを尽くしましたし、いい結果だとは思うのですが、自分たちがトップ争いをできるような、もう少しいい週末を望んでいたので、昨年の勝利を再現できず残念です。ですが、本当にすごい戦いでした。今日のフィリップアイランドは本当にすばらしいショーになったと思います」


ジャック・ミラー(MotoGP 7位)


「フィリップアイランドのホームレースでトップを走るのはすばらしい感覚でした。ですが、最初に強く攻めすぎたので、レース後半にエンジンマップを切り替えたときには、リアのグリップが下がってしまっていました。レース後半でももう少し強くプッシュしていけたらよかったのですが、自分のケガのことを考慮すると、しっかりとした週末にできたと思います。母国のファンの前で、5位でスタートして7位でフィニッシュできたことに満足しています」


ティト・ラバト(MotoGP 16位)


「常にポイントを獲得したいと思っています。今日は獲得できませんでしたが、レースウイークを通してポジティブなことがたくさんありました。フィリップアイランドの3日間の変わりやすい天候の中で多くのことを学びました。予選で14位となり、レースではトップと26秒差でした。これは一歩前進と言えます。自分のレースには満足しています。来週のセパンでのレースが楽しみです」


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