アルファタウリ・ホンダ、チーム史上最高成績を残している2020年シーズンは“継続的な開発”が重要に

2020年11月4日(水)20時28分 AUTOSPORT web

 アルファタウリ・ホンダのテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンは、2020年型マシン『AT01』への安定したアップデートの流れが、今シーズンのチームの進歩と成功を確実なものにしていると述べている。


 14年間トロロッソの名の下でレースをしてきた、ファエンツァを拠点とするこのチームは、歴史的に史上最高のシーズンを迎えている。今年は第13戦エミリア・ロマーニャGPを終えた時点で89ポイントを獲得しており、これは2019年の合計獲得ポイントよりも4ポイント多い。


 今日までに獲得されたアルファタウリ史上初の最多ポイントは、もちろんピエール・ガスリーがもたらしたものだ。彼の第8戦イタリアGPでの衝撃的な勝利は、チームのF1における2度目の勝利となった。これは12年前の2008年に、モンツァでセバスチャン・ベッテルが達成した注目すべき勝利以来のことだ。

2020年F1第8戦イタリアGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)が初勝利をチームと祝う


 アルファタウリのシーズンスタートは不調であり、シーズン序盤では中団グループをリードしているライバルたちから取り残されていたが、チームのパフォーマンスは徐々に向上した。その結果、直近の6レースにおいては、選手権に参戦するチームのうち、メルセデスを除くどのチームよりも多く得点することができたのだ。


 最新の『F1 Nation』ポッドキャストのなかで、エギントンはアルファタウリの成功の背後にある技術の詳細について話した。


「それは非常に多くの要因の組み合わせだ。おそらくこの2シーズンの間、我々の開発プロセスはある種のローリング開発だった」


「我々はほぼすべてのイベントで何かを行っている。大規模なアップデートをするレースもあれば、小規模なアップデートを行うレースもあるが、我々はそのプロセスを継続してきた」


「また、それに合わせるため、こうしたセットアップに向けてマシンを最適化している。マシンに関するすべてのことを最適化するために、我々は常に取り組んでいる」


「各イベントで我々はマシンについてさらに学んでいる。ここ(イモラ)ではコース上でマシンを非常に上手く挙動させることができた。この気温のなか、2台のマシンともだ。そのことは、我々にとって本当に励みになっている」


 今シーズン主にチームのポイントを獲得しているのはガスリーだが、チームメイトのクビアトも先週末のイモラで堅実な走行をして4位を獲得し、素晴らしい貢献をした。エギントンは、チームがAT01について主に重点を置いた領域が、いかにガスリーの自信を高めたかを語った。


「我々はリヤアクスルの安定性をマシンに取り入れるために、懸命に取り組んできた。そのためにドライバーはプッシュすることができ、自信につながったんだ」


「マシンには合理的な操作ウインドウがある。我々がほぼすべてのイベントで重点的に取り組んでいるのはリヤアクスルで、それを適切に機能させることだ」


「(ピエールは)本当に良くやっている。彼は、彼の将来がどうなるかという憶測が外部で話されているのに関係なく、チームに落ち着いている。彼は優れたパフォーマンスを発揮している。エンジニアと協力し、やる気もあるし、彼の周りのスタッフもモチベーションが高い。彼は各イベントで素早くマシンに順応している。これは長く続くかもしれないね」

2020年F1第13戦エミリア・ロマーニャGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

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