早めに動いた三浦監督の采配 DeNAナイン一丸で応えた チームに勢いお手本のような形

2024年11月4日(月)5時40分 スポーツ報知

場内を一周する山崎康晃(右から2番目)らDeNAナイン(カメラ・義村 治子)

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◆SMBC日本シリーズ2024第6戦 DeNA11—2ソフトバンク(3日・横浜)

 DeNAが下克上日本一を成し遂げた。CSから試合を重ねるごとに強くなっていった印象だ。早めに動いた三浦監督の采配にナインが一丸となって応えた。こうなるとチームに勢いが出る、というお手本のような形だった。

 日本シリーズでは、ソフトバンクに打ち勝った。もちろん破壊力はリーグ屈指だが、それを文字通り打“線”にしたのは要所で取れていた四球だったと思う。

 この日、3回2死満塁で森敬が四球を選んだが、最後はフルカウントから高めのカットボールを見極めた。確かにボールだが、冷静さがなければ手が出てもおかしくない球だった。フルカウントに持っていった過程も含めて、もらったではなく、奪った四球だった。5回の桑原も同様で、集中力で相手にストレスを与えていた。

 今季、リーグで打率3割をマークしたのは2人のみ。30発以上放ったのもヤクルトの村上だけだった。先発投手ですら150キロ台後半の球速を誇り、変化球もいろんな動く球を操る昨今、得点力を上げるには打者の技術向上と共に、打つ以外の部分の質もさらに上げていく必要がある。四球もそうだし、進塁打や走塁で一つ先の塁を狙う意識を高めること、アウトになっても球数を投げさせること。打つ以外の部分で差を見せることが、今の野球の鍵になるだろう。(野球評論家・清水 隆行)

スポーツ報知

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