F1のサラリーキャップ導入に「ドライバーはこの仕事ができていることを喜ぶべき」とアルファタウリ代表

2020年11月10日(火)16時55分 AUTOSPORT web

 スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのチーム代表を務めるフランツ・トストは、F1ドライバーのサラリーキャップについて、検討されている3000万ドル(約31億4900万円)よりも下がることが望ましく、現在F1が直面している厳しい環境を踏まえれば、ドライバーたちは少額でも良しとすべきだと考えている。


 10月に行われたF1コミッションのテレビ会議では、2023年からのドライバーのサラリーキャップに関する考え方が提示された。


 伝えられるところでは、各チームは3000万ドル(約31億4900万円)の上限に原則として合意した模様だが、最終的に実施されるまでには、乗り越えるべきいくつかの大きな法的ハードルが予想されるという。


 しかしトストは、それでも上限額が高すぎると考えている。現在F1と各チームは困難な時期の真っただ中にあり、ドライバーたちも一定程度の負担を分かち合うべき、というのだ。


 ドイツの『Speedweek』は、トストが「彼ら(ドライバー)の稼ぐ額は大きすぎる」と語ったと報じた。「レースは無観客で行われており、フォーミュラワン・マネジメント(FOM)の収益も、各チームの収益も下がっている」


「ドライバーたちの報酬を同様に下げられない理由は見当たらない。彼らは、今この仕事ができていることを、そしてたとえ以前より少額でも収入があることを喜ぶべきだ」

2020年F1第13戦エミリア・ロマーニャGP フランツ・トスト代表(アルファタウリ・ホンダ)


 もうすぐ7度目のチャンピオンとなる可能性があるルイス・ハミルトンは、年間報酬が4500万ドル(約47億2400万円)と推定され、F1では最高の収入を得ているが、各チームがサラリーキャップを検討していると先月聞いて驚いたという。


「ドライバーの立場から見れば、これは驚くべきことだよ」とハミルトン。彼は2021年の契約条項をメルセデスと詰めている最中だ。


「今後の議論を進めるうえでは、GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)もF1と密接に連携して動くことが重要だと思う」


 メルセデスF1チーム代表のトト・ウォルフは、各チームが収益とドライバーの報酬レベルの間で、適正なバランスを取っていく必要があると語っている。


「F1チームが長く存続し、魅力的なスポーツチームであり続けるためには、他のどんな企業とも同じように収益を上げていく必要がある。すべてのチームがそれを達成しなければいけない」とウォルフは語った。


「一方で、F1の舞台で走るドライバーたちは世界最高レベルの者ばかりであり、他のスポーツにおけるトップスターたちと同様に、彼らも高い報酬を得られるべきということも明らかだ」

2020年F1第13戦エミリア・ロマーニャGP グリッド上で整列するF1ドライバーたち

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