ヒュンダイ育成のヤリ・フッツネンが電撃移籍。MスポーツからWRC最終戦モンツァに参戦へ

2021年11月10日(水)17時2分 AUTOSPORT web

 2020年のWRC3チャンピオンで、今季はWRC2クラスで2勝を挙げているヤリ・フッツネンが11月19〜21日、イタリア北部で開催されるWRC世界ラリー選手権第12戦モンツァのWRC2クラスに、Mスポーツ・フォードから参戦することが発表された。


 ヒュンダイ・モータースポーツの育成プログラムを離れた27歳のフィンランド人は来週末、イタリアが誇る伝統のサーキットを中心に開催される“シーズンエンドイベント”に、フォード・フィエスタ・ラリー2のドライバーとしてエントリーする。


 今シーズン、WRC2クラスにステップアップを果たしたフッツネンは、ヒュンダイi20 R5でラリー・イタリア・サルディニアを制し、ベルギーでは新型モデルi20 Nラリー2をドライブして2勝目をマーク。母国フィンランドでも3位表彰台を手にしたが、前戦スペインではリタイアを喫しチャンピオンシップ獲得の望みが絶たれている。


 そんな彼のMスポーツ移籍は急きょ決まったものだった。フッツネンは引き続き、同郷のミッコ・ルッカとともにラリーを戦っていく。


「Mスポーツに加わり、ラリー・モンツァのWRC2クラスにエントリーできることは、僕にとって非常にエキサイティングことだ」と語るのは、昨年のWRC3チャンピオン。


「新しいクルマとチームのことを知りながらになるので、それは急カーブを描く学習曲線になるだろうけど楽しみにしている」


「フィエスタ・ラリー2がターマック(舗装路)での競争力が高いことは知っている。だから、一緒に何ができるのを見るのが楽しみなんだ。ラリー・モンツァはサーキットでのステージなど特別な挑戦があるが、Mスポーツのような名門チームと一緒にスタートラインに立てるのが待ち遠しいよ」


 Mスポーツ・フォードのチーム代表を務めるリチャード・ミルナーは、フッツネンの歓迎している。


「ヤリ(・フッツネン)はWRCではよく知られている。2017年以降のWRCラリー2カテゴリーで複数回優勝し、今シーズンも2勝を挙げるなど、彼は過去数シーズンにわたって印象的な結果を残している」とミルナー。


「フィエスタ・ラリー2が素晴らしいパッケージであることは分かっている。ヤリが我々の助けを借りて、何を成し遂げることができるのかを見るのがとても楽しみだ」

2021年シーズンはヒュンダイ・モータースポーツのジュニアドライバーとしてWRC2クラスを戦うだけでなく、ヒュンダイi20 Nラリー2の開発ドライバーも務めていたヤリ・フッツネン
母国フィンランドで、ヒュンダイi20 Nラリー2をドライブしたヤリ・フッツネン
ヤリ・フッツネンがドライブするフォード・フィエスタ・ラリー2のカラーリングイメージ

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