アウディ/ポルシェ、F1参戦に関する協議が大詰め。既存チーム買収&提携を検討、パートナー候補は4チーム

2021年11月11日(木)12時46分 AUTOSPORT web

 フォルクスワーゲン・グループは、F1が2026年に新しい技術レギュレーションを導入するタイミングでF1に参入することを検討しており、12月には、実際に参戦するのかどうか、参戦する場合、アウディかポルシェ、あるいは両ブランドで活動を行うのかについて、決断を下すものと考えられている。


 2026年の技術規則について、12月15日に開催される次回世界モータースポーツ評議会会合で決定されるものとみられている。これに伴い、フォルクスワーゲン・グループはF1参戦に関して最終決定する模様だ。


 将来のF1パワーユニットについての議論は2年以上前にスタート、F1、FIA、既存マニュファクチャラーの会議に、アウディとポルシェは、フォルクスワーゲン・グループの代表ではなく、それぞれの会社の代表として参加してきた。


 このことから、フォルクスワーゲン・グループがアウディとポルシェをF1に同時に参戦させる可能性があることは以前から知られていた。

ポルシェロゴ

 F1は新マニュファクチャラーが加わることを望み、新規参入を促すことを視野に入れて、パワーユニットの新レギュレーションを導入しようとしている。よりシンプルで安価なものに変えるべく、次世代パワーユニットからは、MGU-Hが取り除かれることで合意したといわれる。


 既存マニュファクチャラーは、新しいメーカーの加入を歓迎する一方で、彼らが著しく有利な状況を与えられることは防ごうとしている。たとえば、ダイナモでの開発時間や予算をより多く得ることには反対なのだ。


 フォルクスワーゲン・グループには、ひとつのパワーユニットを設計・製造して、ふたつのブランドで使用するという計画もあるといわれる。そのようなことを既存マニュファクチャラーが受け入れることはないだろう。


 ある既存マニュファクチャラーの関係者はこう説明する。
「(そんなことになれば)我々の2倍のテストベンチ時間を持つことができる。さらにコストキャップ規則に反するだろう。2社がひとつのエンジンのために作業を行うなら、2倍の予算をかけることができるからだ」


 フォルクスワーゲン・グループがF1に参戦する場合、チームとしてか、パワーユニットサプライヤーとしてかという方向性を決める必要がある。


 ドイツの情報筋によると、フォルクスワーゲン・グループの上層部は既存チームの買収の方を望んでいるという。それに関してマクラーレンとレッドブル・レーシングに打診したものの、どちらにもチーム売却の意思はなかったということだ。

マクラーレン・テクノロジー・センター

 そうなると次に魅力的な候補はウイリアムズである。ウイリアムズは今年パフォーマンスを大きく改善しつつあり、チーム代表ヨースト・カピートは、フォルクスワーゲンでモータースポーツディレクターを務めた経験を持つ。


 アルファロメオ/ザウバーも候補になるだろう。アウディはザウバーとは長年協力関係にあり、そのモータースポーツ活動のなかでヒンウィルの風洞を利用してきた。


『Auto Motor und Sport』は、フォルクスワーゲン・グループとしては、アウディについてはマクラーレン買収、ポルシェについてはレッドブルとのパワーユニットパートナーとしての提携を希望しており、マクラーレンとレッドブルに加えて、ウイリアムズとザウバーに対する打診も行ったと伝えている。

レッドブル・レーシングのファクトリー

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