精彩を欠く遠藤航にリバプール地元紙は「評価はまだ低い」と酷評 それでもクロップは信頼強調「苦しんですらいない」

2023年11月11日(土)15時0分 ココカラネクスト

トゥールーズ戦では精彩を欠いた遠藤。そのパフォーマンスに批判の声が上がった。(C)Getty Images

 遠藤航は名門での激しいポジションに苛まれている。

 今夏の移籍市場でシュトゥットガルトからリバプールに加入した遠藤。しかし、よりハイレベルな環境に身を置いた30歳は、カップ戦でこそ出場機会を得ているものの、プレミアリーグでの先発機会はわずか1試合のみ。プレー時間を確保できずにもがいている。

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 チームが2-3で敗れた現地時間11月9日のトゥールーズ戦(ヨーロッパリーグ)では、先発に抜擢されたものの、精彩を欠いて45分で途中交代……。期待に応えきれなかった遠藤には現地メディアからも厳しい評価が並んだ。

 地元紙『Liverpool Echo』は現在の遠藤のパフォーマンスについて「アンフィールド(リバプールの本拠地)でのキャリアが始まって3か月が過ぎたが、この30歳の日本代表選手に対する評価はまだ低い」と糾弾。さらに「一部の関係者たちは1月に中盤をさらに補強し、たまに納得のいかないプレーを見せるアルゼンチン代表MFを8番のポジションに上げ、遠藤を控えとして残すと見ている」と、さらなる序列の低下を予想した。

「エンドウに関しては、たとえアンフィールドでスロースタートを切っていなかったとしても、30歳という年齢的に長期的な解決策にはならなかった」

 そう地元紙から酷評されている遠藤。しかし、彼の獲得を熱烈に臨んだ指揮官は「(遠藤の適応は)とても良いんだ。ワタルは我々にとっていつだってとても重要だ」と強調する。

 現地時間11月10日に会見に臨んだリバプールのユルゲン・クロップ監督は「ワタルは毎日前進しているし、それが重要なことだ。我々には以前にも同様のことがあった」と遠藤の適応に対する持論を語った。

「今年は選手たちが少しばかり速い適応を見せているから、少しばかり異なるように見える。しかし、アンドリュー・ロバートソンが加入後半年間プレーしなかったことを誰も思い出せないだろう。

 他の選手たちも同様に最初は苦労していた。まったく問題のないことだ。彼は苦しんですらいないし、我々はかなり良いプレーをして成功している。彼は我々にとってスーパー重要なんだ。彼は多くの試合でプレーしている」

 幾度も「重要」と強調し、遠藤の必要性を説いた56歳の熱血漢は、「彼がすべての試合に出ていたとしても、君たちは『でも、プレミアリーグで先発していない』と言うだろう」とメディアへの皮肉を吐露。そして、改めて日本代表MFの成長を見守るべきという意見を訴えた。

「少しのリズムが必要なんだ。しかし、ワタルは、今後も間違いなくプレミアリーグの試合で先発する。これは100%だ。今はインターナショナルブレイクまで乗り切ることが重要で、その後に次々と試合がやって来る。我々がプレーしなければいけない試合数は狂っている。だから、我々には彼ら全員が必要で、君たちも彼ら全員がプレーするのを目にするだろう」

 はたして、遠藤は指揮官の信頼に応えられるのか。30歳の日本代表MFにとって今冬は正念場となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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