バニャイアがポール&スプリント優勝でチャンピオンの望みをつなぐ。マルティンは3位/第20戦ソリダリティGP
2024年11月16日(土)23時45分 AUTOSPORT web
11月16日、2024年MotoGP第20戦ソリダリティGPの予選とスプリントレースがスペインのカタロニア・サーキットで行われ、ポールポジションを獲得したフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が午後のスプリントレースも制した。
前日のプラクティスではバニャイアがトップタイムを記録。土曜午前のフリー走行2回目では、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)がトップで予選前のセッションを終えている。
MotoGPクラスの予選は気温13度、路面温度12度のドライコンディションの中で行われた。
予選Q2への進出をかけた予選Q1では、序盤にフランコ・モルビデリ(プリマ・プラマック・レーシング)が1分39秒367のトップタイムをマーク。モルビデリはセッション後半に1分39秒145とタイムを更新し、セッションを首位で終了した。予選Q2にはモルビデリと、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)が駒を進めた。なお、5コーナーでジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が転倒した。
予選Q2では、計測2周目でバニャイアが1分38秒835のこのウイークでのトップタイムを記録。さらにセッション終盤で1分38秒641とタイムを更新したバニャイアが最終戦のポールポジションを獲得した。予選2番手は今ラウンドを以て引退となるアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)、3番手はマルク・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)。
ポイントリーダーのホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)は2列目4番グリッドからレースをスタートする。チームメイトで予選Q1トップのモルビデリは5番手。
ヤマハのクアルタラロは10番手、ホンダ最上位のヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)は12番手で予選を終えた。予選Q1で10番手だった中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)は、レースでは20グリッドにつくこととなる。
なお、計測1周目の5コーナーでアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)が転倒した。
スプリントレースが始まる15時には気温19度、路面温度19度にまで上がり、ドライコンディションの中で12周のレースが行われた。
チャンピオン争いを展開するふたりのライダーは、バニャイアがハード、マルティンがミディアムと、フロントのタイヤ選択が分かれた。リヤは両者ともミディアムを選択。
ホールショットを獲得したのは、8番グリッドからスタートしたエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)。その後すぐにバニャイアが先頭を奪取し、バニャイア、バスティアニーニ、マルティンのオーダーで2周目に入る。1周目の3コーナーでペドロ・アコスタ(レッドブルGASGASテック3)がマルク・マルケスと接触し転倒、リタイアを余儀なくされた。
3周目に入りマルティンがバスティアニーニをパス。しかし、4周目の1コーナーでバスティアニーニがマルティンを抜き返す。5周目の1コーナーで再度マルティンが2番手に立ち、後続のモルビデリ、アレックス・マルケス、エスパルガロ、マルク・マルケスを含む6台の2番手集団が形成される。
トップを走るバニャイアはその争いに乗じて2番手以下を1.3秒引き離して6周目を迎える。この段階で、マルティンは集団から0.6秒ほど抜け出し、前を行くバニャイアを追い始める。
7周目に入り、マルク・マルケスが集団からやや遅れ始める。また、一時3番手を走っていたモルビデリはアレックス・マルケスやエスパルガロにパスされ後退。
バニャイアとマルティンの差は1.3秒前後からなかなか縮まらない。逆にマルティンは9周目で3番手を走るバスティアニーニに追いつかれ始める。マルティンは脱げ切りを図るもバスティアニーニが追い上げ、ついにラストラップの前半セクターで、バスティアニーニはマルティンの前に出ることに成功。
この順位のままチェッカーを迎え、バニャイアが優勝して12ポイントを獲得した。マルティンとのポイント差は19ポイントに縮まり、チャンピオン決定は日曜日の決勝レースまで持ち越しとなった。2位はバスティアニーニ、最終ラップでマルティンを捉え、チームメイトのバニャイアを助けた。3位はポイントリーダーのマルティン。
日本車勢最高位は10位のクアルタラロ、チームメイトのアレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)は16位でゴールした。ホンダ最高位は11位のザルコで、中上は17位で現役最後のスプリントレースを終えた。
タイトル争いは決勝までもつれ込む。依然マルティンに分がある状態だが、24周のレースの最後まで目が離せない。
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