激走マルティン、スプリントで優勝。バニャイア5位で、タイトル争いは最終戦に持ち越し/第19戦カタールGP

2023年11月19日(日)2時35分 AUTOSPORT web

 MotoGP第19戦カタールGPのスプリントレースがルサイル・インターナショナル・サーキットで行われ、ホルヘ・マルティン(プリーマ・プラマック・レーシング)が優勝した。マルティンとタイトルを争うフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)は5位でゴールし、マルティンとバニャイアのポイント差は7ポイントとなった。


 現地時間の午後21時40分から始まった予選では、ルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシングチーム)がポールポジションを獲得した。2番手はファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ・レーシングMotoGP)、3番手はアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)が獲得している。


 チャンピオン争いを展開中のフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)は4番手、ホルヘ・マルティン(プリーマ・プラマック・レーシング)は5番手。6番手はヨハン・ザルコ(プリーマ・プラマック・レーシング)となり、スプリントレース、決勝レースのグリッドでは、2列目6番手までをドゥカティライダーが占める形となった。


 マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は7番手、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)はQ2進出ならず14番手、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は22番手だった。


 この予選では、Q2でポールポジションを獲得したマリーニから11番手のブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリーレーシング)まで、Q1でも1番手、2番手タイムだったザルコとアレックス・マルケスから4番手のクアルタラロまで、オールタイムラップ・レコードを更新し、多くのライダーがレコード・ブレイクのタイムを叩き出した。マリーニのポールポジション・タイムは、これまでのオールタイムラップ・レコード、1分52秒772を約1秒も更新するもので、非常にタイム更新が激しく、それだけに厳しい予選となった。


 また、予選後にアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)とアレックス・リンスの代役として参戦しているイケル・レクオーナ(LCRホンダ・カストロール)にペナルティが科されたため、日曜日の決勝レースについてはグリッド順が変更となる。


 予選で10番手だったアレイシ・エスパルガロは、フリープラクティス2のセッション中の、フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)に対して行ったアクションについてペナルティが科され、10000ユーロの罰金と、6グリッド降格。21番手だったレクオーナはQ1中にエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)の走行を妨害したとして、3グリッド降格である。


 スプリントレースは気温23度、路面温度26度のドライコンディションで行われた。ホールショットを奪ったのはポールポジションスタートのマリーニ、2番手にアレックス・マルケス、そして3番手にはバニャイアが浮上。さらに、バニャイアの後ろの4番手には7番手スタートのマルク・マルケスがポジションを上げていた。


 マルティンはマルク・マルケスの後ろについていたが、2周目に入るメインストレートでマルク・マルケスをかわし、4番手に浮上する。マルク・マルケスはディ・ジャンアントニオにもかわされ、6番手に後退した。


 2周目、マルティンが力技でバニャイアを抜き去る。これに追随したディ・ジャンアントニオもバニャイアをかわし、3番手はマルティン、4番手がディ・ジャンアントニオ、5番手がバニャイアというオーダーとなる。さらにマルティンは、接戦のトップ争いを展開しているマリーニとアレックス・マルケスに迫っていった。


 3周目を終え、トップはマリーニ、2番手アレックス・マルケス、3番手マルティン、4番手ディ・ジャンアントニオというオーダーで、ディ・ジャンアントニオから0.5秒ほど離れてバニャイアが5番手を走行。その後ろにビンダー、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)が続いていた。


 5周目、マルティンがアレックス・マルケスをオーバーテイクして2番手に浮上。さらに最終コーナーでトップを走るマリーニをもとらえ、マルティンがトップに浮上した。この時点で、バニャイアはトップのマルティンから1.5秒ほど離れた5番手を走行している状況である。


 2番手のディ・ジャンアントニオは0.2秒ほどの差を保ってマルティンを追っていたが、マルティンは最後までレースリーダーの座を譲らなかった。マルティンはトップでチェッカーを受け、優勝。2位はディ・ジャンアントニオ、3位はマリーニで、トップ3をドゥカティ勢が独占した。


 4位はアレックス・マルケス、そしてバニャイアは5位でゴール。トップ5までをドゥカティライダーが占めたことになる。マルティンが優勝し、バニャイアが5位で終えたことで、二人のポイント差は7ポイントに接近した。日曜日の決勝レースでバニャイアが優勝、マルティンがノーポイントで終えたとしても二人の差が1戦で獲得できる最大の37ポイント以上にならないことから、タイトル争いは最終戦バレンシアGPに持ち越されることが確定した。


 また、14番グリッドという後方スタートだったクアルタラロは、健闘して8位でゴール。一時は4番手に浮上したマルク・マルケスは、何度かはらむなどのミスもあって11位。中上は18位でフィニッシュした。

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