プロスト「現役F1ドライバーでベストなのはアロンソ」と絶賛

2021年11月27日(土)7時56分 AUTOSPORT web

 4度のF1チャンピオンであり、現在アルピーヌF1チームのノンエグゼクティブディレクターを務めるアラン・プロストが、同チームのドライバー、フェルナンド・アロンソについて、現役F1ドライバーのなかでベストであるとの考えを示した。


 アロンソはF1第20戦カタールGPで、2014年のハンガリーGP以来となる表彰台フィニッシュを飾った。2675日ぶり、105レースぶりのことだった。


 予選5番手タイムを記録したアロンソは、他のドライバーがペナルティでグリッド降格となったために3番グリッドに繰り上がった。スタートでアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーを抜いて2番手に上がった後、マックス・フェルスタッペンに抜かれて3番手に戻った。その後、大勢のドライバーがタイヤに苦労するなか、終盤のバーチャルセーフティカーもあり1回ストップを成功させ、チームメイトであるエステバン・オコンの助けもあって、2回ストップのセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)からポジションを守り、2.849秒差をつけて3位でフィニッシュした。

2021年F1第20戦カタールGP フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が3位を獲得

 ルイス・ハミルトンとフェルスタッペンとともに表彰台に立った後、アロンソは「表彰台を本当に長い間待っていたから、うれしいよ」とメディアに語った。


「僕にとって変な感じのする表彰台だった。何をすればいいのか分からなかった。(タイトルをかけて)戦っているふたりがいたから、僕はあまり目立ちたくなかったんだ」

2021年F1第20戦カタールGP表彰式 優勝ルイス・ハミルトン(メルセデス)、2位マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、3位フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)

 しかしプロストは、カタールのトップ3のドライバーのなかで、自分にとってはアロンソがベストであるとして称賛した。


「私にとっては、現役F1ドライバーのなかで、彼(アロンソ)がベストドライバーだ」とプロストは『Auto Motor und Sport』のインタビューで断言した。


「彼のレース全体を見通す力は信じられないほど素晴らしい。また、タイヤに対する感覚、マシンについての発言、エンジニアたちに情報を与えるやり方も、極めて優れている」


 2度のF1チャンピオンであるアロンソは、2015年から2018年までマクラーレンで苦しいシーズンを過ごした後、F1から離れ、2年間、WECなど他のカテゴリーに参戦、2021年にF1に復帰した。2年間のインターバルは、アロンソにある面では変化をもたらした。


「フェルナンドは、自分は違う人間になったのだと常に私に言っている。そのとおりだと私も思う」とプロストは述べた。
「彼は100パーセント、チームに尽くしている。チームにとって非常に良いことだ」

2021年F1第20戦カタールGP アラン・プロストとフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)

 現在40歳でグランプリ出走331回のアロンソは、すでにアルピーヌと2022年の契約を結んでいる。その後、ドライバーキャリアをどれだけ長く続けるかについては、今後、選択肢を評価していくことになる。2022年にはF1の技術規則が大幅に変わるため、チーム間の序列が一変する可能性もあると考えられており、各チームはチャンスをつかんで浮上することを狙っている。


 アロンソは、2022年にアルピーヌが速いマシンを作り出し、タイトル争いに加わることを期待している。


「2022年には皆が同じカードで戦うことになる。僕たちは賢く対処し、速いマシンを作る必要がある」とアロンソはカタールで語った。
「それができるなら、僕としては自信がある。戦いに立ち向かう準備はできているよ」


 アロンソはルノーで2005年と2006年に連続してチャンピオンになったが、その後のマクラーレン、ルノー、フェラーリでのシーズンではタイトルに届かなかった。


 F1のモータースポーツ担当マネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは「彼があれほどの才能がありながら、2度しか世界タイトルを獲得していないことに、私は常に不満を感じている」と今週述べた。


「今の彼は、とても楽しみ、本領を発揮している。彼は今もF1に夢中なのだ。それがはっきり分かる」


 アロンソは第20戦終了時点で、ドライバーズ選手権において、オコンに17ポイント差をつけて10位に位置している。


 ふたりの関係は良好で、協力し合ってチームのために最大の結果を出すことを心がけている。アルピーヌはコンストラクターズ選手権で一時アルファタウリに追いつかれたが、カタールでのダブル入賞で、一気に引き離し、この勢いを保ち、5位を確保しようとしている。

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