楽天・田中将大、退団理由激白「居場所がない」 3年連続減額制限超え提示も金額ではなく「やりがい」

2024年11月27日(水)5時30分 スポーツニッポン

 田中将大投手(36)が26日に楽天モバイルパークを訪れ、自身のYouTubeチャンネルで楽天からの電撃退団を表明した24日以降では初めて報道陣に対応し、決断に至った経緯や胸の内、仙台への思いなど、約20分間にわたって心境を激白した。3年連続で減額制限(1億円以上は40%)を超える提示を受けて「居場所がない」などと受け止めた。新天地を求め、残り3勝に迫る日米通算200勝達成にも意欲を示した。

 自身のYouTubeチャンネルで、楽天からの電撃退団を表明してから2日。田中将は13年に日本一の栄光に輝いた本拠の楽天モバイルパークで「(楽天から)オファーを頂いたという事実はあるが、個人的には実質、居場所がないんじゃないかと受け取った」と心境を明かした。

 熟考を重ねた中での決断だった。21年に年俸9億円でヤンキースから楽天に復帰し、昨年までの3年間で計20勝。右肘クリーニング手術明けの今季は1試合だけの登板で、プロ18年目で初めて未勝利に終わった。

 「球団と実質1回。15分くらい」という交渉の中では、3年連続で減額制限を超える提示を受けた。「結果が出なければ下がるし、活躍すれば上がる。金額で(退団を)選択しているわけではない」と強調し、「個人的に受けた印象としては、もう期待はされていないんだなと。やりがいというところを素直に感じられなかった」と打ち明けた。

 日米通算200勝まで残り3勝に迫る中で大きな決断を下し、前日の選手会納会ではチームメートに別れを告げた。4球団が競合した06年ドラフト1位の入団から育てられた楽天を去ることに「感謝しかないです。最後までイーグルスでプレーすることができればベストだと思いますが、こればかりは仕方ない」と語った。

 12月2日公示の保留選手名簿から外れ、自由契約の立場。「まだまだやれると思っています。体は元気ですし、オフもいい感じで調整して練習を重ねることができている。来年、今年よりももっとできると思っています」と完全復活への自信を示した。

 新天地には「縁があれば」とNPB球団でのプレーを模索。既にヤクルトが獲得調査を進める方針を示している。「とにかく期待をかけてもらって、やりがいを感じるところでやりたいのが一番。200勝はゴールじゃない。もっともっと、その先があると思っている」。田中将はまだまだ懸命に腕を振る姿を思い描いている。(花里 雄太)

スポーツニッポン

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