2024年にレッドブルに挑みたいフェラーリF1、トランスミッションシステムのスリム化でパフォーマンス向上狙う

2023年12月19日(火)7時16分 AUTOSPORT web

 2022年F1に新しい技術レギュレーションが導入されて以来、レッドブルはディフューザーから多くのダウンフォースを引き出し、他を圧倒するパフォーマンスを発揮している。そのため、ライバルたちは、レッドブルに追いつくために、マシンの設計をゼロからやり直す選択を下さざるを得なくなった。


 レッドブルのライバルのなかでは上位に位置するフェラーリとメルセデスですら、2024年型マシンを設計・開発するに際し、これまでのコンセプトを放棄して、ディフューザーの表面積をできるだけ多く確保したい考えをすでに示している。スクーデリアは、2024年型マシンに関して新しいコンセプトを見出し、それに従ってメカニカルデザインチームは、トランスミッションの一部のパーツを小型化してSF-23のものよりも幅の狭いものを導入することを決めた。

2023年F1第23戦アブダビGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)


 スクーデリアのある関係者によると、2024年型マシンのトランスミッションケースは、SF-23のそれよりも20ミリ幅が小さくなるという。これにより、空力チームは、マシンの両側を10ミリずつ縮めて、ディフューザーをより効果的に利用することが可能になる。マシン後部での空力ダウンフォースは7パーセント増加することが期待され、それが実現すれば、非常に大きなメリットになるだろう。


 性能と信頼性を損なうことなく小型のトランスミッションを製作するために、スクーデリアのエンジニアは、大きな課題3つを克服する必要があった。第一は、同等のねじり剛性を維持して、走行中のマシンのハンドリングに異常が生じないようにすること。第二は、トランスミッションの信頼性を維持しつつ重量を削減すること。第三は、プルロッドのリヤサスペンションシステムをうまく機能させることだ。つまり、幅が狭くなるギヤボックスケーシングへの、リヤサスペンションの内部パーツの取り付けをうまく行う必要がある。


 チームのある関係者によると、リヤサスペンションの構造はファクトリーで行ったすべての静的テストに合格しており、シミュレーターでの結果は、マシンリヤ部のハンドリングが改善したことを示しているという。そのため、マラネロのファクトリーには静かな自信が広がっているということだ。

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