日本酒のプロが薦める! 正月三が日に飲みたい至極の「日本酒」5選

2021年1月1日(金)10時50分 食楽web


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 あけましておめでとうございます。2021年がついにスタートしました。

 今年の年始は、自宅でのんびり過ごす人も多いはず。おせちやオードブルを肴にお酒の杯を傾けるのは、正月休みの何よりの楽しみですが、普段はビールやハイボール、レモンサワーなどを飲んでいる人でも、新年だし、せっかくなら美味しい日本酒を飲みたい! という人も多いと思います。

 そこで、全国100種類以上の日本酒が試飲できる日本酒専門店『名酒センター』の取締役で、全国各地の日本酒に造詣が深い今正光(こん・まさみつ)さんに、新年を新たな気持ちで迎えるにふさわしい最高の日本酒を紹介してもらいました。

日本酒のプロが進める日本酒はコレだ!


御茶ノ水に店舗を構える日本酒専門店『名酒センター』の取締役・今 正光(こん・まさみつ)さん

 昨年の日本酒業界の動向について、今さんは「新型コロナの影響で、お酒を飲食店から買ってもらえず、輸出も止まり、酒蔵はどこも大変な苦境でした」と語ります。

 そんな状況を打破すべく、個人向けの販路を開拓する酒蔵が増加。その結果、例えば四合瓶や300mlの小容量の酒をラインアップしたり、オンラインショピングを充実させるブランドが増えたそうです。

「いまだかつてないほど、“家で楽しむ日本酒”が求められている状況に合わせて、自宅でじっくり堪能してほしい最高の日本酒を選んでみました」と今さん。というわけで、さっそく逸品をご紹介していきましょう。

何を合わせても抜群の相性! オールラウンダーな日本酒
「純米酒 祝い酒末廣」(末廣酒造)


1杯250円、300ml 400円、1800ml 1950円

 福島県の『末廣酒造』で造られている純米酒「末廣」。純米酒だと一升瓶で2000円以上するのが一般的ですが、1950円というリーズナブルな価格帯で購入できる日本酒です。爽やかな香りと旨みがあり、スッキリとした飲み口が特徴。飲み方の幅が広く、冷酒から熱燗まで楽しめるお酒です。

「通年で販売している純米酒ですが、この時期は特に重宝する1本ですね。どんなシーンにもマッチする、安価なのに洗練された味わいは唯一無二。どの温度帯でもおすすめできますが、まずは常温で一度飲んでいただきたいです。スタンダードな味わいなので、多様な味が混在するおせち料理と相性抜群です」(今さん)

飲めば福来たる!? 縁起がよくて味も優秀
「金升 しぼりたて 吟醸生貯蔵原酒 宝づくし」(金升酒造)


1杯350円、720ml 1200円

 こちらは新潟県の新発田市にある『金升酒造』で、毎年12月頃に発売される限定酒。新米を丹念に醸して仕込んだ“しぼりたて吟醸生貯蔵原酒”です。搾ったままのお酒を、瓶詰め後に一度だけ火入れしています。ふんわりした優しい香りと、新潟の吟醸酒らしい、シャープでスッキリした味わいが特徴。さわやかな苦味もあり、冷やで飲むのがオススメです。

「非常に縁起の良いとされている“金”と“升”を冠する日本酒で、新年のこの時期にぴったりです。ラベルに使われている9つの絵柄は、『金升酒造』に代々伝わる9つの宝物を組み合わせた吉祥文様。飲む人に福が訪れて欲しいという願いが込められています。さっぱりタイプの日本酒なので、淡白な白身のお刺身と相性が良いですよ」(今さん)

冬景色のようになめらかで美しい濁り酒
「柏露 純米大吟醸 にごり酒」(柏露酒造)


1杯300円、720ml 1200円

 続いては、新潟県の長岡に蔵を構える『柏露酒造』で造られる純米大吟醸の濁り酒です。濁り酒にしては珍しい磨いた米で造られるお酒で、こちらは50%まで磨いた米を使用。舌触りがとにかくなめらか。ほどよい甘みと酸味があり、香りはヨーグルトのよう。甘みと酸味のバランスが良く、初心者にも飲みやすい日本酒です。

「つぶ感を感じさせないなめらかな口当たりの濁り酒です。今年の濁りの中でも特におすすめですね。飲み方は冷やで。少し甘みがあり、アルコール度数14%と低めなので、単体でも十分美味しいですが、マッコリ的なイメージで焼肉なんかと合わせても面白いと思います」(今さん)

フレッシュな味わいで後味すっきり
「嘉泉 特別本醸造しぼりたて生」(田村酒造場)


1杯250円、300ml 491円、720ml 1150円、1800ml 2300円

 東京の福生にある『田村酒造場』の「嘉泉」。その特別本醸造タイプのしぼりたて生酒です。先ほどの『金升酒造』のしぼりたてと違い、火入れをしていないフレッシュな本生タイプ。季節限定商品で、11月頃に発売され、在庫がなくなると販売終了になる希少な日本酒です。

「本醸造生酒タイプで、搾りたてらしい、とろ〜りとした舌触りです。フレッシュ感もあり、口に含むとほのかな甘さも感じられます。後味もスッキリしているので、鍋と合わせると最高です。水炊きのような淡白な鍋よりも、例えば味噌鍋など、味が濃い鍋との相性が特に抜群です」(今さん)

12年に一度のプレミアムな一本
「純米酒 黒牛」(名手酒造店)


1杯300円、300ml 429円、720ml 1529円、1800ml 2450円

 12年に一度、ラベルを変えて数量限定で発売される和歌山県『名手酒造店』の「黒牛」の干支ラベル。今年は普段は付いていない金の牛の箔押しが入ります。芳醇でなめらかな旨みのあるお酒で、牛のようなどっしりと重厚な味わいが特徴です。

「『黒牛』ブランドは、純米吟醸や純米大吟醸など、すべて純米酒です。淡麗辛口ブームの時代でも純米酒を貫き、そのこだわりで全国に名を轟かせた蔵ですね。どっしりと味のあるタイプなので、肉料理はもちろん、濃い目の和食や中華などに合わせると、相乗効果的に旨みが増していきますよ」(今さん)


今回紹介した日本酒はすべて『名酒センター』で飲むことができます。もちろん通常販売や蔵元のサイトでも購入可能

「2021年は、新しいライフスタイルに合わせたチャレンジングなお酒が、さらに多く登場する面白い年になるのではないでしょうか」と締めくくってくれた今さん。

 今年は定番酒に加え、新たな出合いを求めて、まだ見ぬ日本酒を新規開拓してみるのも楽しいかもしれませんね。

●SHOP INFO

店名:名酒センター 御茶ノ水店

住:東京都文京区湯島1-2-12 ライオンズプラザお茶の水1F
TEL:03-5207-2420
営:14:00〜22:00、土曜12:00〜22:00、日曜、祝日12:00〜19:00(フード、ドリンク閉店30分前L.O.)
休:月曜
https://nihonshu.com/
※価格は全て税抜

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