日本を含む6カ国の若者に調査、日本だけ「特にない」が異様に多いという衝撃!米・英・中・韓・印との違いとは

2023年1月4日(水)20時1分 マイナビ子育て

2023年度の大学進学率が過去最高を記録するなど、学校で勉強することが当たり前となっている昨今。なぜ勉強するのか?という意識は希薄になりやすいのかもしれません。何となく学校に通い、何となく就職する——。若者の一部において、そんな実態もうかがえるような調査結果があります。

世界6カ国、各1,000人の若者に調査

人種・国境を越えて、市民、企業、NPO、政府、国際機関などと連携し、子ども・障害者・災害・海洋・人道支援といった幅広い分野の活動の支援を行っている日本財団では、次世代を担う若者の意識を問う「18歳意識調査」を継続的に実施しています。先日公表された第62回の調査では「国や社会に対する意識」をテーマに、日本、アメリカ、イギリス、中国、韓国、インド6カ国の17歳〜19歳を対象にアンケートを実施しました。

本を読む頻度|日本は「月に1回以下」が45%と突出して多い

まず、「本を読む頻度」と「テレビを観る頻度」を聞いた結果を見てみましょう。

「本を読む頻度」では、日本は他の5カ国と比べて大きな違いが現れています。「ほぼ毎日」と回答した人の割合が12.9%と特に低くなっています。さらに、「(月1回)〜それ以下」と回答した人が45.0%と特出して多いのも目立ちます。日本とは対照的なのがインドと中国。インドは「ほぼ毎日」と回答した人が51.6%、中国は44.2%と、いずれも多数にのぼり、「(月1回)〜それ以下」は1割を切る結果でした。

「テレビを見る頻度」に関しては、「ほぼ毎日」と回答した人が日本は52.9%。僅差ですが、6カ国中トップとなりました。テレビに関しては他の国とそれほど違いはないことがわかります。

このことから、日本の若者は他の国と比べて特に読書離れが著しいと言えそうです。

日本財団「18歳意識調査 第62回 -国や社会に対する意識(6カ国調査)-」より

学校で勉強する意味で重視するのは?|日本のみ「特にない」が1割超

次に、「学校で勉強する意味として重視してきたもの」は何かを聞いた結果を見てみると、ここでも日本は他の5カ国には見られない特徴がありました。

6カ国とも共通しているのは、「将来の選択肢が広がる」「よりよい職業に就職できる」が上位になっていること。日本の結果を見ても、1位「将来の選択肢が広がる」(24.7%)、2位「新しい学びや能力を得ることができる」(18.3%)、3位「よりよい職業に就職できる」(17.2%)となっており、他国との差異はほとんどありません。

しかし、目に留まるのが「特にない」と回答した人の割の多さです。ほかの国では0.0%〜2.6%であるのに対し、日本では13.5%とその差が大きく開いています。1割以上の人が、学校で勉強する意味を主体的に見出せないという、いまの日本の若者の現状がうかがえるようです。

日本財団「18歳意識調査 第62回 -国や社会に対する意識(6カ国調査)-」より

なりたい職業|日本は「特にない」が2割超という多さに

学校で勉強する意味を聞いた設問で「特にない」が多かった日本。じつは「なりたい職業」でも同様の傾向が見られました。

将来、「もしあなたが全ての「職種」や「業種」から仕事を選べるとしたら、どれを選びますか」と尋ねた結果を見ると、日本では「芸能・音楽・映画」(16.7%)がトップ、次いで「医師・看護師」(13.0%)、「教師・講師・保育士」(12.5%)が上位という結果になりました。

また、日本の特徴として挙げられるのが、「特にない」という回答がほかの国と比べると極端に多いことです。ほかの国が0.5%から多くても3.2%というなか、日本は20.3%と2割を超えました。

日本財団「18歳意識調査 第62回 -国や社会に対する意識(6カ国調査)-」より

まとめ

自分を幸せにできるのは自分だけ

今回は勉強や将来に関して、他国との違いが見られた点に注目して、調査結果を見ていきました。18歳前後の若者の2割以上が、なりたい職業が特にないというのは、やはり多い印象を受けます。やりたいことを見つけることは簡単ではありませんが、何となく周りに流されるままでは、自分の人生を生きることはできません。自分を幸せにできるのは自分しかいないということを、子どもや若者に伝えていきたいですね。

(マイナビ子育て編集部)

調査概要

18歳意識調査 第62回 -国や社会に対する意識(6カ国調査)-/日本財団調査対象:日本、イギリス、アメリカ、中国、韓国、インドの17歳〜19歳の男女調査時期:2024年2月22日〜3月5日有効回答数:各国1,000

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