「自宅の鍵を探し求め、酔って街をふらつく私。知らない若者に声をかけられ、オヤジ狩りかと思ったら...」(東京都50代男性)

2022年1月11日(火)11時0分 Jタウンネット

2022年の幕が開けた。

新型コロナウイルスの感染拡大前ならば、無数の新年会が開催されていただろう。

新年会といえばお酒がつきもの。それだけに飲み過ぎてやらかしてしまうこともあるかもしれない。

東京都在住のJタウンネット読者・Aさん(50代男性、仮名)も、その1人。コロナ禍前に新年会で飲みすぎてひどく酔ってしまったという。

しかも、自宅に戻ったところで鍵を店に忘れているという失態にも気がついてしまった。

Aさんはフラフラになりながら自宅から店に戻ったのだが......。

「あまり身なりのよくない若い男性に声をかけられ...」

私は数年前、仕事の付き合いで毎日新年会に参加していました。

取引先も、新年会のときばかりは無礼講と無茶な量のお酒を勧めてきます。

そんな日々が連日続く中、酩酊状態で帰宅した日がありました。

この日、私は自宅の鍵をお店に忘れてきてしまったようで、仕方なく忘年会のお店に戻ろうとしました。

自宅から通りまでフラフラで歩いていたのですが、そこであまり身なりのよくない若い男性に、

「おじさん、大丈夫?」

と声をかけられました。

「ペットボトルの水を...」

私は内心、「変なのに絡まれたなぁ」と思いましたが、こんなに酔っていては、走って逃げることも出来ません。

「大丈夫なので、ほっておいて」と私は返事をしたのですが、その若者は、

「そこで少し待ってて!」

といって、目の前のコンビニに走って行きました。そして、すぐに戻ってくると、

「おじさん、これ飲んだほうがいいよ!」

と、ペットボトルの水を手渡してくれたのです。

「大丈夫?」と声をかけて背中を...

その水をありがたく頂戴したのですが、一息ついたら酔いが回っていたのもあり、道端に吐いてしまいました。

そんな私にも若者は「大丈夫?」と、声をかけて私の背中を優しくさすってくれました。

水の代金を払おうとすると、

「俺のおごりだから」

といってお金を受け取りません。おまけに通りでタクシーを捕まえてくれて、タクシーに乗せてくれました。

実は最初、若者を見た時に、「オヤジ狩りに会ってしまったのか?」と思っていたのです。しかし、行為は親切そのものでした。人は見かけによらないものだと思い、大変感謝したのを覚えています。

今はコロナ禍で新年会も大人しくなりましたが、毎年この時期になると、心優しいあの若者のことを思い出します。

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