今年も力作ぞろい!! JA共済が「書道」「交通安全ポスター」コンクールの表彰式を開催

2025年2月10日(月)13時31分 マイナビニュース


JA共済による全国の小・中学生を対象にした「書道コンクール」および「交通安全ポスターコンクール」の表彰式が7日、東京・千代田区のJA共済ビルで開催され、大賞に輝いた生徒たちに賞状が贈られた。
○■どんな作品が大賞に選ばれた?
JA共済連では次代を担う小・中学生に対して、書写教育を通じて人と人が助け合う相互扶助の気持ちを深めてもらい、また美術教育を通じて交通安全の意識を高めてもらうため、何世代にもわたってコンクールを実施している。令和6年度、書道コンクールには約99万点、交通安全ポスターコンクールには約8万点の作品が寄せられた。
数多くの応募作品から、まずは都道府県ごとに優秀作品(書道839点、交通安全ポスター352点)が決まり、次に全国審査会(2024年11月実施)で書道266点、交通安全ポスター135点の入賞作品を選出。そのうえで大賞となる「農林水産大臣賞」・「文部科学大臣賞」(書道16点)、「内閣府特命担当大臣賞」・「農林水産大臣賞」・「警察庁長官賞」・「文部科学大臣賞」(交通安全ポスター12点)が選ばれた。上記28点の受賞作品は、3月7日までJA共済ビルにて一般展示される。
○■受賞者に話を聞いてみた
交通安全ポスターコンクールで大賞を獲得した小・中学生たちに話を聞いた。
警察庁長官賞に輝いた愛媛県伊予市立港南中学校3年の今村芽生さんの作品は「拾うのは音楽じゃなく周りの音」という強いメッセージを打ち出したもの。このテーマを選んだ理由について、今村さんは「最近はワイヤレスイヤホンをして歩いている人を多く見かけます。音楽を聞きながら歩いていると、聴覚で危険を察知することができなくなるので危険だと思い、ポスターにしました」と話す。家族、友人、美術の先生がとても喜んでくれたという。
文部科学大臣賞に輝いた愛媛県今治明徳中学校1年の近藤穂さんの作品は「何があった?」というシンプルな問いかけに、大破した自転車、道ばたの電柱、そして手前に大きくスマートフォンを描いた。奥にはサイレンを鳴らす救急車が走っている。「登下校のときに”ながらスマホ”をしている人を見て、危険だなと思って描きました」と近藤さん。ちなみに昨年(2024年)も今治市内の交通安全ポスターコンクールで賞をもらったそう。でも今回は文部科学大臣賞で東京まで招待される、ということで「周りの友だちに明かすと驚いていました」と笑顔をつくった。
警察庁長官賞に輝いた愛媛県松前町立北伊予小学校6年の髙石百花さんは、手を繋いで横断歩道を渡る小学生の姿を描いた。「この絵を見た人が、交通安全のために反射材を付けたり、明るい服を着て外出してくれたら良いなと思います」と髙石さん。自身も夜、真っ暗闇の中から急に人が出てきてビックリする経験があったという。「家族や学校の先生、友だち皆んなにポスターを見てもらって、褒めてもらいました。絵はこれからもずっと描き続けたいです」と嬉しそうに話してくれた。
○■たくさんの良い作品に出会えた
表彰式には、受賞者本人とその家族が出席した。冒頭、主催者挨拶でJA共済連の青江伯夫会長は「皆さんの作品を拝見して、本当に驚きました。感動したし、私自身が元気をいただきました。これからの日本を背負って立つ皆さんには、ぜひとも心の温かい人に育って欲しいと願っています。JA共済では、全国の皆さんが安心して暮らせる地域づくりに力を入れています。最近、日本各地で台風や地震が頻繁に起きていますが、その災害対応も一生懸命やっています。皆さんの未来も応援しています」と呼びかけた。
また総評として、書道作品を審査した日展名誉会員の新井光風氏は「膨大な数の中から、皆さんの作品が大賞に輝きました。とても素晴らしく本当に見事なことです。私たちも、皆さんの日頃の努力の結晶ともいうべき作品と対面して、とても嬉しく思います。文字というものは国の文化の根源です。日本の伝統文化を理解し、一生懸命、書写に取り組んでいる姿が作品からも伝わってきました。審査は慎重に慎重を重ねて厳正に行っています。そのなかで、たくさんの良い作品に出会うことができました。紙面全体から元気が溢れるような作品、声が聞こえてくるような生き生きとした作品、力強く堂々とした作品、豊かで瑞々しい作品、筆が行き渡って美しい作品、明るく伸び伸びした作品、集中力が行き届いた充実した作品———。心のこもった、良い作品がたくさんありました。作品というものは、書いた人、見る人の中間に位置して、人の心と心をつなぐ役割を持ちます。社会生活の中で、私たちの心と心をつなぐものなんです。皆さんには是非、いつまでも書道を続けていって欲しいと思います」と話した。
次いて、ポスター作品を審査した多摩美術大学の中島祥文氏は「今年もたくさんの交通安全ポスターが集まりました。人の目をひく絵や言葉があり、多くの人が興味を持ってくれる、そんな作品ばかりでした。審査員たちも感心し、深く頷きながら作品を選びました」と話すと、ここで1つの作品を紹介した。
農林水産大臣賞に輝いた、岡山県の小学5年生の岡本咲耶さんの作品だった。中島氏は「反射材をテーマにしたポスターです。交通安全のため、反射材が必要であることを呼びかけるために、地域の言葉で『みえんときけん、つけんといけん』と描かれています。ポスターにおける言葉の大切さが伝わってきます。皆さんも自由な発想のもと、いつも使っている言葉でポスターを作ってみると、より分かりやすく目立つ作品になるかも知れません」と解説した。
このあと表彰式となり、30名あまりの小・中学生が1人ずつ壇上に上がって表彰状と記念の盾をもらった。
近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら

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