20代から高めておきたい投資・資産運用の目利き力 第128回 「尊敬されよ、愛されよ」を体現する保険営業向け実践型講座・梅澤塾 体験レポート

2025年2月14日(金)9時0分 マイナビニュース


「人生100年時代」と言われる現代。20代でも早いうちから資産形成を進めることが求められています。一方で、どのように投資・資産運用の目利き力を磨いていけばいいのか、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
この連載では、20代の頃から仮想通貨や海外不動産などに投資をし、現在はインドネシアのバリ島でデベロッパー事業を、日本では経営戦略・戦術に関するアドバイザーも行っている中島宏明氏が、投資・資産運用にまつわる知識や実体験、ノウハウ、業界で面白い取り組みをしている人をご紹介します。
今回は、2024年に半年にわたって開催された、「永続的に成功し続ける保険営業のための実践講座・梅澤塾」のレポートをお届けします。
○お金に関するパートナー選びは人生を左右する
筆者の見解ですが、保険は人生でもっとも身近な金融商品です。金融商品を提供する金融会社には、銀行や証券会社、運用会社、保険会社などがありますが、一生銀行からお金を借りない人はいますし、一生株式や投信を購入しない人もいます。しかし一方で、人生で保険に一度も加入しない人はほとんどいません。
そのため、「どんな保険営業(保険募集人、保険外交員)の人と付き合うか」は、人生を左右すると言っても過言ではありません。保険営業ではない私たちユーザー・消費者も、保険や証券などの金融営業に携わる人たちがどんなことを思い、どんな活動をしているかを知っておくと良いでしょう。金融営業は、セールスではありますが、「売る」ではなく契約の「お預かり」が本質です。そのため、売りに走る人をお金や人生の相談相手に選んではいけません。
筆者が参加した梅澤塾の塾長・梅澤三央氏は、講座の中で「営業としての、プロとしてのあり方の重要性」について何度も語っていました。「顧客の信頼を預かる存在であること」がますます求められるようになるでしょう。
○「保険屋3.0」時代の働き方
2024年に半年間(毎月1回の講座)にわたって開催された梅澤塾には、毎回40名を超える多くの保険営業の方々が参加していました。梅澤塾は、これからの時代の金融営業の「あり方」を確立する場として最適なのではないでしょうか。講座に参加することで、受講生のみなさんの思考や行動が変わっていく姿を目の当たりにしました。
「保険屋3.0」は、そんな梅澤塾で提唱される新しい保険営業のスタイルです。それは単に商品を販売するのではなく、顧客にとって信頼できるパートナーとなることを目指します。
・型にハマらない臨機応変なセールスプロセス
・思わず紹介したくなる人間力
・保険のプロである「保険屋」に誇りを持つ
・自分も家族も犠牲にしない
といったキーワードの解説が講座では丁寧にされており、自分の人生を大切にしながらも、顧客にとってかけがえのない存在になる働き方です。お金やライフプランの相談相手のあり方が整っていなければ、お客様に良い提案もできないでしょう。
梅澤塾では、参加者が「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)」を明確にするためのワークも行われていました。このプロセスは、単なる自己啓発ではなく、顧客との深い関係構築に必要な価値観を明確化する重要なステップです。特に「誇りある保険営業」を目指す考え方は、保険業界の未来像を体現するものであると感じます。
○成果を引き出すための「振り返り」と自己成長の習慣化
講座の中で特に重視されていたのが、「振り返り」の習慣化です。梅澤塾では、オリジナル手帳(MIRAI FURIKAERI DIARY)を使い、1日の活動をポジティブに終えるための具体的な方法が伝えられました。
振り返りは、単なる反省ではなく、次の行動につなげるための重要なプロセスです。また、自己成長と学びの継続を習慣にすることで、受講生は短期的な成果だけでなく、長期的な成功への道筋を確立します。講座期間中は、LINEグループ等で振り返りを共有し合ったり、朝活的に毎朝ショートミーティングが行われたりと、単に講座を受けるだけでなく、お互いに切磋琢磨し合うコミュニティとしての価値も高い期間だったのではないでしょうか。
○「7秒センテンス」で相手に響く切り返し力を磨く
講座の中でたびたび取り上げられた「7秒センテンス」は、ロープレに依存せず、短時間で相手の関心事や価値基準を雑談からヒアリングし、心を動かすフレーズをつくるスキルです。このスキルは、営業において非常に効果的でしょう。
1,000ものセンテンスを作成するワークは、受講生が自身の提案力や切り返し力を高める機会になっていました。この特訓によって、どんな相手でも自信を持って提案できる営業力が身についたと思います。ワークの中で、受講生が自らの経験や顧客ニーズをもとに、7秒で相手に響くフレーズを創り出し、グループで共有しました。このワークでは、自分の言葉を磨くと同時に、顧客の心をつかむコミュニケーションの本質を学べたという声が多く聞かれました。ワークの終わりには、「ベスト7秒センテンス賞」としてウォーターマンのボールペンが受賞者にプレゼントされました。
○自分のミッション・ビジョン・バリューをつくる
梅澤塾では、「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)」を言語化する重要性が語られました。ただ売るためではなく、自分の信念に基づいた行動が、顧客との信頼を築く基盤になるからです。
本講座とは別枠でミッション・ビジョン・バリューづくりのための特別コースも設けられ、受講生からは「日々の業務に追われていましたが、改めて自分の価値観と向き合う時間が持てました。これが自信につながると実感しました」といった声も聞かれました。ミッション・ビジョン・バリューを確立することは、自分の価値観を確立することでもあります。しっかりとした軸を持つことは、メンタルマネジメントにも大きく影響するでしょう。
営業職は精神的な負担が大きい仕事でもあります。最後の講座では、メンタルモデルやセルフイメージの再構築がテーマとなり、心のあり方が成果にどのような影響を与えるかについても学びました。「タイムマネジメントはメンタルマネジメント」という言葉は特に印象的で、受講することでスケジュールや振り返りを書き込む手帳は、ただの予定表やメモ帳ではないことがわかります。あり方を言語化しあり方を整えることは、豊かな人生を送るうえで極めて大切ですね。
○これからの金融営業に求められる「あり方」
梅澤塾では、単に保険を売るのではなく、「お客様の人生をより良くするパートナーになる」という姿勢やあり方について、丁寧に解説されてきました。AIが普及するこれからの時代、人が果たす役割は、顧客との信頼を築き、寄り添うことです。講座の内容は、単なる小手先のテクニックではなく、営業パーソンとしてのあり方や使命を深く考えさせられる内容でした。受講生の方々も、半年間で学んだことを土台に、自分の営業スタイルを確立し始めているでしょう。参加者一人ひとりが自己を見つめ直し、金融営業の未来を切り拓くための実践的な学びの場であったと思います。
「尊敬されよ、愛されよ」は、初代ソニー・プルデンシャル生命会長であるロバート・ベック氏の言葉です。この言葉を体現するためには、ミッション・ビジョン・バリューの言語化や日々の振り返り、自己研鑽のくり返しが不可欠。梅澤塾の卒業生たちの活躍が楽しみですし、日本の金融業界がより良くなることを願います。
中島宏明 なかじまひろあき 1986年、埼玉県生まれ。2012年より、大手人材会社のアウトソーシングプロジェクトに参加。プロジェクトが軌道に乗ったことから2014年に独立し、その後は主にフリーランスとして活動中。2014年、一時インドネシア・バリ島へ移住し、その前後から仮想通貨投資、不動産投資、事業投資を始める。現在は、複数の企業で経営戦略チームの一員を務めるほか、バリ島ではアパート開発と運営を行っている。監修を担当した書籍『THE NEW MONEY 暗号通貨が世界を変える』が発売中。 この著者の記事一覧はこちら

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