「あたし、おかあさんだから」は「R指定」と指摘 ユージ「子どもが知らなくていいことを発表しちゃってる」

2018年2月18日(日)8時30分 キャリコネニュース

絵本作家・のぶみさんが作詞した「あたし、おかあさんだから」が、母親に自己犠牲を強いる歌だと批判を浴びた問題は尾を引いています。2月16日放送の「ノンストップ!」(フジテレビ)でも、なぜここまで批判されたのか話し合う中で、タレントのユージさんが

「意外とR指定だと思う」

などと指摘する場面がありました。

筆者は小学校での読み語り活動を数年間続けており、のぶみさんの作品も知っていたのですが、正直「子どもに聴かせる歌ではないな…」と思っていたので同感でした。(文:篠原みつき)

母の苦労は大人になってから気づけばいい?

この歌は、huluオリジナルの子ども向け動画で、「うたのおにいさん」であるだいすけおにいさんが歌う曲でした。現在動画は削除されていますが、つまり子どもが聞くことが大前提の歌でした。

番組では、坂下千里子さんが家族の意見を紹介。「夫は、『やっぱり母親だけ我慢しろって言ってるみたいに聞こえちゃう。もっとパパを頼ってくれればいいのに』っていう感想」。9歳の娘さんもやはり不快に感じたようで、歌詞の

「今は服もご飯もぜんぶ 全部子供ばっかり」
「甘いカレーライス作って テレビも子供がみたいもの」

というところが「すごく嫌だ」と言っていたそうです。作者ののぶみさんは「頑張っているママへの応援ソング」として作ったそうですが、子どもにとっては自己否定に繋がりかねません。

また、子育て中の父親でもあるユージさんは、「(子ども番組でやっていたけれど)たぶんこれ意外と『R指定』だと思うんですよ」と指摘します。

「子どもが知らなくていいお母さんの裏の努力を発表しちゃってるんで」
「子どもにこれ言うって、僕からしたらこれお母さん可哀想になっちゃう」

と語ると、井戸田潤さんも「ああでもそうかもね。大人になって気付けばいいことかもしれないね」と共感していました。

「夜遊びしてライブに行く姿」は生き生き輝いているのに

筆者は個人的に、お母さんの裏の努力を歌うのも一つの表現かと思います。ただ、伝え方がネガティブ過ぎて「R指定」ではないかとという言葉には納得です。番組では、今回の騒動で使えなくなったプロモーション用のイラストの原画も紹介されました。

「あたしおかあさんだから 大好きなおかずあげるの」では、ちょっと悲しそうな顔で子どもにおかずをあげるお母さんが、「あたしよりあなたのことばかり」では、幼い子どもを抱いて涙するお母さんが描かれています。

さらに「もしもおかあさんになる前にもどれたなら 夜中に遊ぶわ」「ライブにいくの 自分のために服買うの」でのイラストは、両手をいっぱいに広げて笑う、生き生きとした女性の姿。子どもがいない方が楽しそうです。

最後は、「それぜーんぶやめて いま、あたし おかあさん」「それ全部よりあなたにあえてよかった」で再び訴えるように泣く女性。「だってあなたにあえたから」と母の喜びを謳うはずのラストでは、布団の中で泣きわめく赤ちゃんを抱っこしながら涙する女性が描かれています。決して明るいとは言えない母親の表情に、独身の山崎夕貴アナウンサーは、

「お母さんが子どもと一緒に泣きたい気持ちになっている『辛さ』が表現されてて」

と感想を漏らし、母親の大変さを改めて実感して、落ち込んでしまったといいます。

もちろん、親が子どものために全てを我慢しているわけではありません。でも、独身者や子どもが、そう受け取っても仕方ない描き方をしているのです。

「あなたの笑顔を見られることが幸せ」と描いて欲しかった

一方、育児経験者の千秋さんや千里子さんは、不快ではなく「確かに大変だけど、それを超えてくる喜びが、母にはある」と語ります。筆者もそれは同感です。でも、子どもを優先にするのは子どもが可愛いからで、「おかあさんだから」ではありません。

しかし、「〜だから」という言葉は、それを打ち消し「義務」に聞こえてしまいます。「女だから(家事をしろ)」「男だから(ちゃんと働け)」など、一方的な役割を押しつけられて理不尽を感じている人たちを、さらに苦しめることにもなります。

この歌の言い回しは「母の自己犠牲」が強く印象に残り、子どもに対する愛情は伝わりにくい。だから、子どもに聴かせたい歌ではないのです。私が言うのもおこがましいですが、せめて、「それ全部より あなたの笑顔を見られることが幸せ」など、お母さんになれて良かったと思える具体的なことが描かれていれば、印的は違っていたかもしれません。


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