青木さやかさん、イッセー尾形さん、GACKTさん、桐野夏生さんに聞いた「悩んだ時に支えてくれる私の《お守り言葉》」
2024年2月16日(金)12時30分 婦人公論.jp
(イラスト提供:illust AC)
小さな幸せを見逃さずに、運を引き寄せる人になるには、ただじっと待っているだけではダメ。大切なのはちょっとした行動と、変化を受け入れることです。第一線で活躍を続ける人は、困難が降りかかった時、どのような言葉に後押しされて一歩を踏み出し、運を引き寄せてきたのでしょうか。それぞれの珠玉の一言を紹介します
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「自分の心を自分で感じろ
心が苦しかったら自分が悪いと思え
勇気を出して反省だ」……青木さやかさん(タレント)
恩師に教わった言葉。
一日を振り返り、自分が楽しかったか心から笑えたかをチェックします。ズルいことをしたり嫌なことを人にしたりすると、どこか笑えない自分がいます。目の前に起きることは自分に理由がある。何かを見直せるチャンスだと思う。人のせいにはしない。自分だ。
反省したら、すぐに切り替えて前を向く。いつまでもそこにいない。これも肝心なことだと頑張っています
青木さやかさん
「砂糖水が飲みたかったら、砂糖が水に溶けるまで待て」……イッセー尾形さん(俳優・コメディアン )
なかなかそんな力強いというか
頼もしい言葉と出会ったことはありません(笑)ただ一つ、なるほどなあと思わせられる言葉がありまして、アンリ・ベルクソンというフランスの哲学者の言葉は幾度も思い出します。もちろん砂糖水が飲みたいわけではなく、一人芝居のネタ作りの時の話です。ネタが思いつかなかったら、まだ砂糖が溶けてないんだと自分を慰め、ネタが出来たら、砂糖が溶けたと一人で喜んでおる次第です。
似たような言葉はほかにもあるかもしれませんが、僕にとってはこれが一番のお気に入りです。ダイレクトにイメージできますから。要は時間の話だと思うのですが。出来た時が溶けた時、出来なきゃえんえん溶けないんです(笑)。これはの解釈だと思うのですが、時間はネタが出来るか否かで伸び縮みするんです。
ネタがなかなか見つからない深刻さを迂回するために、こうやってこの言葉とじゃれ合ってます(笑)。まだ砂糖が溶けてないんだよ、と笑えますから。
仲の良い友達になりたいです!
イッセー尾形さん
「そんな時は笑っとけ」…… GACKTさん(歌手・俳優)
30代半ば、しんどいことが続いた時に、当時の事務所の役員がボクにこう言ってくれた。苦しい時だからこそ、笑う。
笑うためには何が必要なのか考え、目の前の壁ではなく「目線の先」を見つめて行動するようにしたら、いつでも笑っていられる自分ができ上がった。
ボクは、「幸運」は人に“公平”に与えられていると思っている。つまりアクションを起こした分だけ、チャンスはやってくる。
結局、「行動すること」がすべてなんじゃないかな。
GACKTさん
「そんなときもあるさ」…… 桐野夏生さん(作家)
仕事で悩んでいた時に、編集者からかけられた言葉です。
今はつらいという現状を肯定する言葉ではありますが、一生悩み続けるわけじゃないということにも気づかされ、慰められました。
この言葉以上のことが言えない状況も人生には多々あるので、悩んでいる人には同じ言葉をかけるようになりました。
桐野夏生さん
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