2036年からやってきたタイムトラベラー「ジョン・タイター」とは何者だったのか

2025年2月23日(日)11時30分 tocana


 2000年11月から2001年3月にかけて世を騒がせた2036年からやってきたタイムトラベラー、ジョン・タイターとは何者だったのか——。


■2036年からやってきたタイムトラベラー

 2000年11月2日、ジョン・タイターはオンラインフォーラムで次の書き込みをした。


「こんにちは。私は2036年から来たタイムトラベラーです。1975年からIBM 5100コンピュータシステムを手に入れて、家に帰る途中です」(タイター)


 タイターは、自分が2036年のフロリダに住む米軍人であり、「IBM 5100」を入手するために1975年に戻り、入手後には2000年に「個人的な理由」で立ち寄ったと説明した。


 書き込みに反応したユーザーの質問に答えるタイターだったが、ある意味では必然的にその内容は“予言”めいたものになっていった。そして質問者のリクエストで「タイムトランスポート」と称するタイムマシンの画像も公表した。


「イラクが今核兵器を持っていると知って本当に驚きますか、それともそれは次の戦争を受け入れるよう皆を煽るための単なるでたらめですか?」(タイター)


 2003年のイラク戦争の2年前にタイターはイラクの大量破壊兵器の保有疑惑について語っている。この“予言”はタイターが戦争を予告していたことの証明だと考える者もいる。


 もうひとつの驚くべき“予言”は、最初の民生用パソコンの1つである「IBM 5100」に関するもので、実はこのパソコンには2004年8月にメーカーによって初めて明かされた秘密の機能(古いC言語プログラムのエミュレート)があったのだが、この機能こそがタイターが1975年にやって来た理由であることを、まだ機能が秘密であった2001年の時点で言及していたのだ。


 タイターはまた、2003年2月のスペースシャトル「コロンビア号空中分解事故」についても“予言”していたといわれている。


 さらにタイターは、アメリカで再び南北戦争が始まることや、狂牛病が世界中で蔓延する、オリンピックが打ち切りになるなどの“予言”をして外しているが、一部の陰謀論者は彼が警告したおかげでこれらの出来事を阻止できたのだと主張している。


 そしてそもそも異なるタイムラインにいた場合、特定の出来事のあらわれ方が異なってくるとタイターは説明している。


「異なる時間に起こるニュースイベント、他のチームが勝ったフットボールの試合、そのようなものです」(タイター)


 2001年3月2日の書き込みを最後に音信が途絶えたタイターだが、2009年にある私立探偵は、フロリダ州の弁護士ラリー・ヘイバーと、彼の兄弟でコンピューター科学者のジョン・リック・ヘイバーが、このジョン・タイター伝説の背後にいる可能性が高いと主張している。


 2人ともコンピューターに関する技術的な知識を持っており、2003年に創設した「ジョン・タイター財団」を通じてジョン・タイターにまつわる著作物や商品などの権利関係を管理しているのだった。


 もはや動かぬ証拠が出てきてしまったともいえるのだが、それにもかかわらず多くの熱心なファンは、タイターの未来の“予言”は正確であり作り話ではないと主張している。


 ジョン・タイターが実在するのだとすれば、2025年の世界に“立ち寄る”こともできるのだろう。もしもフラッとやって来た際には何らかの置き土産を残していってほしいものだ。



参考:「Daily Star」ほか

tocana

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