「この付近で○○が出没しました」 カチカチ山の舞台で、超不安になる看板が発見される

2021年3月3日(水)6時0分 Jタウンネット

よりにもよってそこが消える!?

そう叫びたくなるようなツイートが、話題を呼んでいる。

これはツイッターユーザの西野さん(@nishino_hiroki)が、2021年2月28日に投稿したものだ。

「何が出没したの」という1文とともに載っているのは、看板の写真である。看板をよく見ると、

その内容は

「この付近で、〇〇が出没しました。
危険ですので、歩行するときは、ご注意してください。
また、〇〇の出没する恐れもありますので、ご注意ください」

というもの。

肝心の、「何が」出没したのか、「何が」出没する恐れがあるのかについての箇所が、ちょうど消えて見えなくなっている。危険なことしかわからない。

いったいここに、何が出没したというのだろうか......?

気になったJタウンネット記者は、投稿者の西野さんに詳しく話を聞いた。

かちかち山の舞台だから?

西野さんが看板を発見したのは、28日の15時頃。

山梨県・天上山(てんじょうやま)にある、「河口湖天上山公園」から「天上山護国神社」へと降りる登山道で発見したそうだ。

一体何が出没したと思うか、予想を聞いてみると、「逃げ回るたぬき」と答えてくれた。

西野さんが言うには、看板のあった天上山は、昔話「かちかち山」の舞台だと言われているらしい。

河口湖周辺の観光施設「河口湖〜富士山パノラマロープウェイ〜」の公式サイトにも、

「みなさんは昔話『かちかち山』を覚えていますか?(中略)この昔話の舞台といわれているのがここ天上山です。(中略)泥舟に乗ったタヌキが沈んでいったのが河口湖といわれています」

という解説が載っている。

さて、天上山の看板にもともと書かれていた文字はなんだったのだろう。実際の答えを知るため、記者は富士河口湖町役場・農林課を取材した。

担当者によると、消えかかっている文字は「イノシシ」と「クマ」であるとのこと。

つなげて読むと、こうだ。

「この付近で、イノシシが出没しました。
(中略)
また、クマの出没する恐れもありますので、ご注意ください」

看板が設置されたのは16年7月13日と、約5年も前である。

長い年月がたち、文字が消えてしまうのも納得できるが......よく、ここまでピンポイントに消えたものだ。

きっと、消えやすい赤や黄色で書かれていたのだろう。

ちなみに、文章の上にある横長の長方形の中には、もともと「危険・注意」と書かれていたそうである。

最近は、天上山に何かが出没したという報告はあったか尋ねると、

「ここ最近では、該当鳥獣の出没報告はありません。誤解を与えることから、近日中には一旦看板を撤去いたします。
 しかし、春になり陽気がよくなるとニホンジカ・イノシシ・クマ等の目撃情報は毎年多数ありますので、ご注意ください」

と担当者。

3月になり、日中は気温が上がる日も増えてきた。

冬眠から覚めた野生動物たちが活動し始める時期でもあるので、もし登山などの予定がある人は十分注意してほしい。

Jタウンネット

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