初めて秋葉「肉の万世」のパーコー麺を食べに行ったら、大変なことになっていた / あれはソフマップのマック横にμ’sの広告が出ていた頃…

2024年3月22日(金)18時0分 ロケットニュース24

まさかまさかである。俺たちの秋葉において、あって当然だった存在がまた一つ消える。万世の「肉ビル」が、2024年3月31日をもって終了してしまうのだ。

2月末に発表があり、大いに話題となった。よく考えたら、私はあそこのパーコー麺を1度も食ったことが無い。なんとか終わる前に食いに行かなければ……。

・秋葉へ
ということで秋葉へ。今日はアトレがウマ娘コラボな週末。秋葉の話をするときは、数字より何の作品・キャラが街を彩っていたかを伝える方が、文化的だと思っている。

さっそく万世橋の方へ向かうと、お、見えたぞ。

肉の万世から、「肉ビル」の終わりを告げる文章が掲示されている。縦読みが仕込まれていることは、今さら紹介するまでも無いだろう。

橋の向こうに見える万世の看板とそびえるビルは「とらのあな」やSEGAのゲーセンと同じくらい、秋葉のオタクにとってお馴染みのもの。おっと、よく考えたら今の秋葉にはどっちも無いな。これが時代の流れというものか。

・私の万世経歴
実は万世での食事自体は初めてではない。回数は少ないが、3階や4階は何度か利用している。

私の最後の万世は、知人たちと上層階を試そうという話になった時のこと。まずは10階のステーキを、そして数か月後に再び集結し、9階で定食のようなものを食ったのだ。

つまり9階が最後だったことになる。和室に通され、伊勢海老が美味かったのを覚えている。確かラブライブ!の「μ’s」が秋葉のマックの横にいたころの話だ。まだビックカメラではなくソフマップだった。

思えば随分とご無沙汰だったが、利用経験はそれなりにあったわけだ。それでも1階のパーコー麺でお馴染みな「万世麺店」だけ、ピンポイントでスルーしていた。

視界には入っていたものの、いつでも行けるやろと思って、ずっと行かずじまいだったパターンである。

・激混み
いよいよ閉店となり、ついに初パーコー麺をキメる時が来た。万世はカツサンドもビッグだが、パーコー麺もビッグだもんなぁ……

ん?

行列やべぇ……!

ぐるっとビルを半周するくらいは余裕で待機列が形成されている。聞くと、1時間から2時間くらいは見た方がいいという。皆、私のように「肉ビル」の閉店を聞きつけて食べに来たのだろう。

残念ながらこの日は3時間後に埼玉の奥地で用事があったため、パーコー麺は断念することに。かわりに、「肉ビル」の閉店で消えることになる万世仕様のローソンで何か買っていこう。

ご存じだろう。ローソンではあるが、カツサンドや万世の肉など、オリジナルな食品が売られている特殊な店舗だ。「LTF万世本店」。

10年くらいしたら、存在したことすら忘れ去られてそうだし、老人オタクの世迷いごとだと思われそう。

買ったのはもちろん万世のカツサンドと、美味いボローニャソーセージ。そういえば、ローソンなのに万世のビニール袋を貰えるのもここだけか。

外の長蛇の列に反し、ローソン店内には私だけだった。会計の間に店員さんに閉店の話をふったところ、万世ローソンはこのビルと共に終わるもよう。

“寂しいですけれど、こればっかりは……”と、哀愁を漂わせていた。そしてすかさず笑顔になり、“移転後の「アキバプレイス店」もよろしくお願いします”と。

ドンキ向かいのサイゼの上ですよね? オープンしたら行きますわ。

・再訪
そしてアトレが「ぼっち・ざ・ろっく!」コラボになった、ある平日のこと。今度は4時間くらい余裕をもって再訪。

いうまでも無く、パーコー麺リベンジだ! 前回は週末だったのが敗因の1つだとみている。さすがに平日なら、もっとイージーモードだろう。ほらね。

しかし、続々と列は伸びていく。もしかしたら偶然、客足が途切れていただけかもしれない。急いで券売機へ。

迷ったが、「ダブル排骨麺」にした。1250円。この30秒くらいで、私の後ろに4人くらい待機者が増えた。平日でも侮れねぇ……! 

へぇ、17時からは立ち飲み営業もやっているのか。窓から店内を見ると、様々な一品ものも出しているようだった。

そして待つ事しばし。ついに万世のパーコー麺と対話する時が訪れた!

これが、もはや秋葉文化の1ピースと言っても過言ではない、万世のパーコー!

そして、麺!

パーコーの濃い塩気と、ジュワジュワの脂がジャンクでグッド! 申し訳程度にしか入っていない野菜が、黙って肉と麺を食えと、お前は肉と麺を食いに来たんだろうと、そう告げる。

ダブルパーコーは多すぎたかと思ったが、そんなことは無かった。2枚でちょうどいい。店内は常時満席で、誰かが退店すれば、即座に新しい客で埋まる。

そして聞こえるオーダーは「パーコー」「ダブル(ダブルパーコーのこと)」のみ。誰もがパーコー麺を食いに来ているのだ。湯水のごとく消費されていくパーコー麺。

パーコー、麺、パーコー、麺……と交互に無心で口に運ぶ。こうして最後のパーコーが消えた時、麺もまたなくなった。パーフェクトだ

このスープも、カロリーやらはともかくとして、パーコーの味が出ていてしみじみとウマい。もちろん完飲だ。

いやぁ、美味かったぜ。パーコー麺自体は色んなところで食べられるが、万世のは一発で万世だと分かる、特徴的な味だった。これが、長らくオタクたちや周辺で働くリーマンに親しまれ続けてきた味かぁ……! 最後に「肉ビル」で食えて良かったです。

参考リンク:肉の万世
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

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