年金生活20万円の夫婦が少しでも貯金を増やすには?

2024年3月26日(火)8時10分 All About

年金生活になり給与収入がなくなると、貯金等の資産を取り崩していくステージに入ります。公的年金を補うために資産を取り崩していくと、遅かれ早かれ底をついてしまいます。

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少しでも手持ちのお金を減らさないようにするのが年金世帯の鉄則

年金生活になり給与収入がなくなると、貯金等の資産を取り崩していくステージに入ります。公的年金を補うために資産を取り崩していくと、遅かれ早かれ底をついてしまいます。少しでも貯金を取り崩すペースを遅らせたいものですが、そのためには手持ちのお金を減らさない工夫、少しでも増やす工夫をしてみてください。
老後のお金との付き合い方で大事な点については以下の3つがポイントとなります。
1. 安全性重視でお金を増やす
2. ATM手数料等の無駄な出費をなくす
3. ポイントを貯めたりふるさと納税などを利用する

1. 身近な金融機関である銀行でお金を増やす方法

銀行ではいろいろな商品を扱っています。銀行で販売している商品には、元本保証の普通預金からリスク(損失)を伴う投資商品まで多岐にわたります。元本保証の商品は定期預金と普通預金です。
余裕資金がない人は少しでも金利の高い定期預金を扱っている銀行に預けるなどの工夫をしてみましょう。ネット銀行が扱っている定期預金や地方銀行のネット支店などでは比較的金利の高いものを取り扱っていることがあります。

ネット銀行の定期預金は好金利

2024年3月現在、店舗型の大手メガバンクの普通預金金利は、年0.001%としているところがあります。一方でネットで預け入れするネット銀行の定期預金は0.2%ほどの金利がつく場合もあります。店舗を設けていない分経費がかからない点もあり、金利はネット銀行の方が高いのです。
例えば、100万円を1年間メガバンクに預けた場合、100万円×0.001%=10円(税引後8円※)利息が付くことになりますが、同じ100万円をネット銀行に預けると、2000円(税引後1600円※)の利息が付きます。同じ100万円ですが、預け先によって1年間につく利息がおよそ1600円もの違いがあります。
※復興特別税は考慮せず
資金に余裕がある人は、投資信託を買ってみるという手もあります。この場合は安全性重視のバランス型投資信託などが候補に挙がるでしょう。
リスク性の高い投資商品を購入するのは投資期間が短い年金生活者には大きなリスクをともないます。投資期間が十分ある若い世代の人は、損失をリカバリーする時間がありますが、年金世帯は大きなリスクを取らないほうが賢明でしょう。

2. ATM手数料や振込手数料はなるべく節約したいもの

ATMからお金を引き出す時の手数料などの支出は積もり積もれば大きな金額になります。預けている銀行のATMで時間内に引き出す場合は無料ですが、土日祝日や時間外に引き出す場合は手数料がかかります。
手数料については1回の引き出しで100〜200円程度ですが、100万円をメガバンクの普通預金に1年間預けても8円しか利息のつかない低金利を考えると大きな負担であることがわかると思います。

銀行の特典サービスを活用して手数料を無料にできないか試してみましょう

店舗型の銀行でもネット銀行も、証券会社、クレジットカード会社、または携帯電話会社等があり、複数のサービスを利用することで「金利上乗せ」や、「ATM手数料が月○回無料」等のさまざまな特典サービスや優遇が用意されています。
使わないサービスを無理に申し込む必要はありませんが、ATM手数料や他行振込手数料などを無料にできないか調べてみる価値はあると思います。

3. ポイントを生活費に充てたり、ふるさと納税の返礼品で生活コストを削減も

ネットでの買い物だけではなく、コンビニや小売店を利用すると、なんらかのポイントが付与されることが多い世の中となりました。ポイントで生活必需品を買う時の支払いができれば自分のお金を減らさずにすみます。この場合はたくさんのポイント欲しさに無駄な買い物をしないように自制することが最も重要です。
『ふるさと納税』についても、生活で使うものを返礼品として選ぶことで、生活コストをカットすることもできるでしょう。年金世帯は、日常生活に不可欠なお米、または、ティッシュペーパーやトイレットペーパーなどに注目してはいかがでしょうか。
ふるさと納税はその人の所得に応じて限度額が設けられていますので、自分の限度額をきちんと確認し、その範囲内で行うようにしましょう。
監修・文/深川弘恵(ファイナンシャル・プランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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