ハチの巣を燃やして駆除しようとして寺が全焼⁉ 2008年新潟で発生したなんともお粗末な火事の顛末を紹介

2024年4月1日(月)18時0分 ニコニコニュース

 今回紹介するニコニコ動画は『【2008年新潟】お坊さん「ハチの巣がある…ヨシ、燃やして駆除しよう」→顔面をスズメバチに刺され、寺が全焼【ゆっくり解説】』というゆっくりするところさんが投稿した動画。
 2008年新潟で発生した廃寺の全焼事件ついて、音声読み上げソフトを使用して解説しています。

■無謀な駆除作戦が招いた大惨事

魔理沙:
 今回紹介するのは、以前リクエストがあった、「火災」関する事例だぜ。

霊夢:
 火事の話かぁ……火事って全国どこでも起きてるし、かなり身近な災害の1つだから、話を聞いてても他人事だと思えないのよね……。

魔理沙:
 そうだな。現代を生きる我々にとって、火気は生活と切っても切れない密接な関係にあり、様々な原因で火災が発生してしまっている。消防庁のデータによれば、2021年の年間の総出火件数は35222件になり、そのうち1417名が亡くなっている。

霊夢:
 1年でそんなに!?

魔理沙:
 原因として多いのが、たばこ、焚火、キッチンからの出火ということだったが、今回はこのいずれにも該当しない、少し特殊な事例になる。

霊夢:
 特殊な火事……?

魔理沙:
 この事例で人命は失われていないものの、ケガの状態など、その紹介の一部でショッキングな表現をせざるを得ない部分がある。それに、これはあくまでも概要を伝えるものであり、すべての事柄を詳細に、正確に解説する動画ではない。以上のこと、コメントガイドラインを理解し、了承できる人のみ視聴・コメントしてくれ。

霊夢:
 うぅ……すごく気になるけど、火事のケガって絶対怖いやつじゃん……。

魔理沙:
 なるべくマイルド表現するんだぜ。

霊夢:
 それならおっけーおっけーするけど、ほんとに頼むわよ……。

魔理沙:
 ヨシヨシ、それじゃ早速本題に入るんだぜ。(まぁ今回は火事の話というより、ハチの話なんだがな)わが国の本州、日本海縁側に位置する「新潟県」。ここ新潟県の中越地方に位置する、小千谷市のとあるお寺ではこの日、建物の解体作業が行われていた。

霊夢:
 え、解体?

魔理沙:
 ああ。実はこのお寺は、2004年に発生した中越地震で建物が使えなくなってしまったため、この日は移築ために解体作業が行われていたんだ。

霊夢:
 じゃあもう廃寺になってたのね。

魔理沙:
 2008年。このお寺の副住職である男性「Aさん」はこの日、廃寺となるこの建物の中の片付けを行っていた。午前9時頃。Aさんは寺の中に入り、残されていた荷物などを運び出した後、以前使用していた、食堂にあたる部分の清掃を行っていた。

霊夢:
 地震で壊れちゃってたのに、中に入っても大丈夫なの?

魔理沙:
 ああ。この寺は木造の古いものだったが、全壊したわけではなかったため、彼は解体に備え、中に残されていたものが無いか、最終的な確認を行っていたんだ。Aさんは食堂だった場所、和室部分を見回った。そして襖が開いていた、押し入れの中を見てみると、奥の方の暗がりに、何か巨大な壺のようなものが天井からぶら下がっているのが見えた。

霊夢:
 壺……?

魔理沙:
 近付いてよく見てみると、それは巨大なスズメバチの巣だった。

霊夢:
 ヒィィィィィイ!!!!

魔理沙:
 その周りには、数匹のスズメバチがとまっており、驚いたAさんは、その場からすぐに移動し、建物の外に出た。その後Aさんは、境内に設置されていた物置の方に移動し、そこでハチの巣を駆除するための道具を揃えた。

霊夢:
 えっ⁉ 自分で駆除するの??

魔理沙:
 ああ。Aさんはハチの巣を放置するわけにはいかないと考え、自分1人であの巣をなんとかしようとしていた。

霊夢:
 い、イヤナヨカーン……。

魔理沙:
 しかし、Aさんの駆除方法は、とんでもないものだった。彼は境内にあった、約2mほどの竹の棒を拾い、その先端にタオルを巻き付け、そこにストーブに使用していた灯油をかけ、ライターで火をつけて、それでハチの巣を焼き払おうとした。

霊夢:
 ハァ? そんなの絶対危ないでしょ!

魔理沙:
 彼は早速これらの道具を手に、食堂まで戻ってきた。そして、棒の先端に火を点け、長い松明のような状態にしたあと、押し入れの中に巣くっていた、スズメバチの巣に近づけていった。するとその直後、危険を感知した大量のスズメバチたちが驚いて巣から飛び出し、松明を持ったAさんに襲い掛かってきた。

霊夢:
 イヤアアアアアアアア!!!

魔理沙:
 Aさんは蜂を手で払いながらも、松明で巣に火を点けたが、スズメバチの猛攻に遭い、頭や顔、手足を数か所刺されてしまった。スズメバチの逆襲に遭い、堪らずAさんは手に持った松明を手放し、その場に投げ捨てて走り去ってしまった。

霊夢:
 えっ!? まさか特殊な火事ってそういうこと⁉

魔理沙:
 その結果、炎はハチの巣と松明から押し入れ、そして和室に広がり、廃寺は大炎上してしまった。

霊夢:
 たたたたたた、大変なことになってる……!!

魔理沙:
 蜂に刺された顔を腫らしながらも、Aさんは寺から退避した後、消防に通報。すぐに消防車などの緊急車両が現場に到着し、消火活動が行われた。

 火災は数時間後に消し止められたものの、廃寺はこの火災で全焼してしまい、Aさんは全治2週間ほどの負傷を負った。彼は頭部や顔を中心に、上半身を数か所スズメバチに刺されており、顔やあごが倍近くに腫れてしまったものの、奇跡的に命に別条はなかった。

霊夢:
 スズメバチに何か所も刺されて、よく生きてたわね……。

魔理沙:
 彼が負傷を負ってしまった原因、そして火災が発生した原因はいうまでもなく、無理なハチの巣駆除を行おうとしたこと。そもそも素人がスズメバチの巣を駆除すること自体、無謀なことであり、プロに依頼しなければいけないのは大前提だったとして、それ以上に彼は方法を間違ってしまった。

 Aさんはハチの巣を発見した際、それがどの蜂の種類のものなのかを把握しておらず、すぐに駆除を開始してしまっていた。小さなものや、危険の少ない種類の巣ならば、市販の駆除用スプレーやスモーク、保護具などを利用して、個人で駆除することも不可能ではないが、彼は行動があまりに早く、スズメバチが巣くっていることをわかっていなかった。

 それに、竹の棒に火をつけて駆除するという方法もよくなかった。この廃寺は、木造で古く、非常に燃えやすい建物だったことも災いし、あっという間に火の手が広がり、木造2階建ての本堂兼住宅、延べ約390㎡が全焼してしまった。

霊夢:
 思ったより大規模な火事になってた……。

魔理沙:
 不幸中の幸いで、本尊など重要なものはすでに移動しており、無事だったという。

霊夢:
 ハチの巣をみつけても、よく観察してから判断しないとダメだったわね……。

魔理沙:
 ここでハチの巣を見つけてしまった場合の対処法を解説しておくぜ。まず、ハチの巣を見つけた時の大原則として最も大事なのが「不用意に近付かないこと」だ。

 軒下や物置など、家の敷地内でハチの巣を発見した場合は、必ず無暗に近付こうとせず、数メートル距離をとった上で、その巣の大きさや、ハチの種類を確認しよう。蜂が体の周りを飛び回ったり、カチカチと顎を鳴らして、威嚇してくる場合は距離が近すぎる。

 そこから離れるときは、焦らず、ゆっくりと刺激しないように移動しよう。恐ろしいからといって、手を振ったり、素早く走って逃げようとするとかえって危険だ。そして、それがスズメバチなどの危険なハチだった場合は、決して自分で駆除しようとしたりせず、必ず専門業者に駆除を依頼しよう。

霊夢:
 ほっとくのはダメなの?

魔理沙:
 自分の土地の敷地内にあった場合には放置するのもある意味自由だが、そのハチの巣から出てきた蜂が、通行人を刺したりした場合は、土地の所有者の責任になる可能性があるので、適切な駆除方法で対処するのが一番いいだろう。

霊夢:
 そんなことあるんだ……。

魔理沙:
 賃貸の場合は、管理会社に連絡する、公園などの公共の場の場合は、地域の自治体に連絡するのがいい。この場合は喫緊の危険性がないと判断されたら、すぐに対処してくれないこともあるがな。

 あまりにも無謀すぎる駆除が原因となった全焼事件でした。自分で解決するのではなく、速やかに専門業者への依頼することが大事ですね。
 この解説をノーカットで聞きたい方はぜひ動画を視聴してみてください。

▼動画はこちらから視聴できます▼

『【2008年新潟】お坊さん「ハチの巣がある…ヨシ、燃やして駆除しよう」→顔面をスズメバチに刺され、寺が全焼【ゆっくり解説】』
https://www.nicovideo.jp/watch/sm41914050

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