充実した東大医学部のキャンパスライフ、大事なのはクラスの団結

2018年4月2日(月)9時15分 リセマム

本当に頭がいい人の勉強法(葛西 祐美 著/二見書房)

写真を拡大

入学試験を突破した先に待ち受けている、東大医学部生の生活はどのようなものだろうか。リアルな東大のキャンパスライフについて、現役の東大医学部生が語る。

キャンパスライフもろもろ

 東大の入学手続きが終わると、入学式の前にクラスや上のクラスの人たちとオリエンテーション合宿があります。1年、2年は、第2外国語のドイツ語、中国語、スペイン語、フランス語、ロシア語のうち、同じ語学を選んだ理IIと理IIIが同じクラスになります(ちなみに、文Iと文II、文III、理I、理IIと理III、と4種類に分かれています)。

 私のクラスは群馬に貸し切りバスで行きましたが、そこで自己紹介して友だち作りをします。

 クラスの団結は、結構大事です。

 テストのために教科ごとにシケ対(試験対策委員)を決めるのですが、それぞれが得意な分野でクラスのみんなと助け合うシステムになっています。

 テスト前に苦手な人のために講義をしてくれる人、先輩から降りてきた去年の問題を解いてくれる人など、本当によくできたシステムです。

 自分は数学の担当でしたが、皆がテストで点が取れるよう協力しましたし、他の教科は助けられました。

 それぞれが違う学部に進級してからは、なかなかそろって会うことも少なくなるのですが、医学部以外の人が大学院生や社会人になった今でもクラスコンパはあります。

 クラスのつながり以外に、クラブやサークルのつながりもできます。

 4月ころは「ただ飯リスト」というチラシがあり、それを見てサークルの新入生向けの食事会に行くと全部ただになります。

 私はいろいろ見て回りましたが、前からやってみたかったフィギュアスケート部に体験入部をしました。運動は苦手だったのですが、小学生のころ夢中だった一輪車とローラーブレードだけは得意なのでできそうな気がしたからです。

 しかし、まっすぐ滑ることはできても、片足で滑るとか回るとかはまったくできそうになく、しかもスケート場に行くたびに風邪気味になってしまったので、数回の練習で諦めてしまいました。

 結局、無理せずに続けられそうなものを探した結果、もともと自分の好きなものであるアニメや漫画の話を躊躇なくでき、同じ趣味を持った人の集まるサークルに入りました。

 おもに東大の五月祭や駒場祭で思い思いの衣装でダンスをしたり、喫茶を出したりしています。

 メンバーも多く結構大規模です。

 他にアナザービジョンという謎解き制作のサークルに入っています。NHKのEテレの『Rの法則』やフジテレビの『今夜はナゾトレ』など、クイズ番組の問題にときどき出てくるのでご存知の方もいるかもしれません。

 こちらも五月祭や駒場祭やそのほかのスペースで、脱出ゲームのイベントを開催しています。夏休みには大阪まで脱出ゲームの公演をしに行ったこともあります。

 そういう機会には、地方の謎好きな人や別の大学の人とも知り合いになります。

 また、自分が客として脱出ゲームに参加するのも趣味の一つです。チームで脱出に挑戦するので幅広い層と交流しますが、まわりの社交性やコミュニケーション能力の高さに圧倒されます。

 サークルのおかげで充実した大学生活が送れていたのですが、数学オリンピックのチューター(合宿などをお手伝いします)やアルバイトがあったころは、多忙を極めました。医学部の場合、テストは年数回どころではなく、文化祭の前日も次の日も容赦なく入るので、文字どおり忙殺の日々でした。

 しかし、自分が好きなことで忙しくなっているせいか、不思議と乗り越えることはできました。

本当に頭がいい人の勉強法(葛西 祐美 著/二見書房)より「東大推薦入試の仕組み」「大学入学にかかる費用と日程について」

リセマム

「東大」をもっと詳しく

「東大」のニュース

「東大」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ