【チェーンのチャーハン行脚】第20回:ららぽフードコート内「久留米ラーメン 清陽軒」にて『焼きめし』を食す
2025年4月14日(月)14時0分 ロケットニュース24
「個人店ならオススメあるんだけど……」と言う人が多数。しかし、強いて “チェーン縛り” で言うならば……と数名の推薦を受けたのが『久留米ラーメン 清陽軒』だった。
調べてみると、「ららぽーと福岡」にあるらしいので、博多駅あたりから徒歩でテクテクと向かってみた。
ららぽーと。実は私の人生において、ららぽーととは、あまり縁がない。
どちらかと言えば、足繁く通ったイトーヨーカドーの方が思い出深く、ららぽは人生2回目か3回目くらいの訪問になる。
ららぽはいかにもなショッピングセンターであり、私の目指す『清陽軒』はフードコート内にあった。
日本のフードコートに来るのも何年ぶり、いや、十何年ぶり……か。“やかましくしてもOKな食事処” として重宝していた時期がある。
清陽軒は、システマチックな食券システムになっており、もちろん私がポチったのは
「焼きめし単品(570円)」。安い。気軽に頼める、嬉しい価格設定だ。
そしてそのまま、川の流れのように厨房前を通り過ぎて……とその時!
株式会社MIK(エム・アイ・ケー)の『ロボシェフ RCG560S』がフル稼働!
決して私はチャーハンマシン否定派ではない。なんなら絶賛した時(第16回)もあるほど。要は「どのように使うか」なのだ。
しかしながら、
なんかチョボっとしていて、せつなく感じてしまうのは、私がチャーハンマシンを間近で見てしまったせいだろうか。それとも……。
いざ食べてみると……
まず、具は卵、ネギ、チャーシュー、そしてナルト。
悪くはない。悪くはないのだが、確かに人間が振る鍋から生じる魂(たましい)にも似た「念」は感じられない。
念が無くなって別に良い。先述の通り絶賛したこともある。しかしチャーハン霊感(炒感)が鋭い私は、どうしても「念」を欲してしまうのであった。
味的には、やや甘め。そして、すべての具が小さく刻まれている。ビシっとはしておらず、フォーカス甘めで「ホワ〜」っとしている。
つまるところ、簡単に言えば優しいチャーハンであり、いつぞやか食べたミスドのチャーハンのような「お子様向けチャーハン」とも言える……って、ハッ!
私は1人むなしくフードコートの隅っこの方の「カウンター席」で食べているが、ぐるりと後ろを振り向くと、大多数がファミリーだった。
子供たちもいっぱいいる。だからこそ、子供たちが好きそうな甘めの味で、量も少なく、具も小さめのチャーハンなのでは……なんて思ったりもした。
もしも私が十数年前にここに来ていたら、このチャーハンに助けられたかもしれない。同行者たちも「うまいうまい!」とこのチャーハンを食べたと思う。
いや。
チャーハンじゃなかった。「焼きめし」だ。いや、ひとりごとなんだから、どっちでもいっか。どっちでも……。
私はあっという間に焼きめしを食べ終え、返却カウンターへ食器を返し、ひとり無言でフードコートをあとにした。
私がこの場でチャーハンについて意思疎通を図ったのは、食券機と『ロボシェフ RCG560S』だけだったような気もする。
参考リンク:久留米ラーメン 清陽軒
執筆:チャーハン研究家・GO羽鳥
イラスト:マミヤ狂四郎
Photo:RocketNews24
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