地方の生活コストは本当に安いのか? - FPが地方に移り住んで感じたこと 第162回 お試し移住してみませんか? 【京丹後市および箕輪町編】

2025年4月16日(水)11時0分 マイナビニュース


「都心では物価が高いので、生活していくのが大変だ」または「地方は物価が安いので、生活費が都心に比べてあまりかからない」と世間で言われていることは、本当なのでしょうか。
お金の扱い方について、都心部と地方部では、違いがないのでしょうか。
連載コラム「地方の生活コストは本当に安いのか?」では、ファイナンシャル・プランナーの高鷲佐織が、実際に東京と地方、両方の生活を経験して感じたことを交えながら、お金に関する情報などをお伝えいたします。
今回は、前回(第161回)に引き続き、移住を希望する人に「お試し移住」をしてもらう自治体の具体的な事業を2つご紹介します。
○■京都府京丹後市「弥栄町黒部お試し住宅」
<物件情報>
場所:京都府京丹後市弥栄町黒部2452番地
間取り:下記の京丹後市のホームページを参照。
構造:木造瓦葺2階建て
設備:冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、電気ポット、調理器具、食器、テレビ、洗濯機、冷暖房器具、掃除機がある。 なお、寝具、洗面具、衛生用品、日常消耗品、調味料、ストーブ用灯油などは利用者が用意すること。また、インターネット接続はしていない。
駐車場:2台分。
<利用者の条件>
・京丹後市以外に居住している人で、京丹後市への移住を検討している人。また、京丹後市からアンケートがある。
・お試し住宅の維持管理を適切にできる人
・暴力団員または暴力団員と密接な関係がない人
<利用期間等>
同一年度に1ヵ月以上2ヵ月以内。また、同一年度に1回のみ利用できる。
<利用料>
・月額4万5,000円(2ヵ月目が1ヵ月に満たない場合は、1ヵ月を30日として日割り計算する)
なお、光熱水費(電気代、水道代、下水道使用料、ガス代、ボイラー灯油代)、し尿汲み取り料および放送受信料を含む。
<申し込み方法>
1.希望道治の空き情報の確認をする。基本的に先着順となる。
2.利用の目的の確認および利用期間のコーディネート
3.予約確定
<お問い合わせ先>
京丹後市移住支援センター「丹後暮らし探求舎」
電話:070-1399-5433
メール:info@kyotango-iju.com
<注意事項>
・ゴミ袋は有料であるため、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで購入する必要がある。
・ゴミが出せない場合は、利用者が持ち帰ること。
・犬、猫などの動物の持ち込みおよび飼育は禁止されている。ただし、盲導犬および介助犬は除く。
・お試し住宅内での喫煙は禁止されている。
京都府京丹後市ホームページ
○■長野県上伊那郡箕輪町「田舎暮らし体験住宅」
<物件情報>
場所:長野県上伊奈郡箕輪町大字東箕輪3295
間取り:3LDK
設備:冷暖房(エアコン、石油ファンヒーター、こたつ)、冷蔵庫、テレビ、洗濯機、電気ケトル、寝具(4人分)等、ティッシュペーパー、トイレットペーパーがある。また、Wi-Fiが利用できる。
なお、食料や調味料、生活用品、衛生用品、洗濯用品、入浴用品等は利用者が用意すること。
<利用者の条件>
・箕輪町での暮らしを体験してみたい人
<利用料>
・無料。ただし、別途シーツ等クリーニング代が1セットにつき1,200円かかる。利用者が自らシーツを持参してもよい。
<利用期間等>
1回の申し込みで2泊3日から6泊7日までの利用が可能である。2回目以降の予約は、宿泊最終日から数えて30日を経過した日から可能である。
<申し込み方法>
1.電話で希望日を連絡し、空き状況を確認の上、仮予約をする。
仮予約の受付時間は、宿泊開始日の前々月から宿泊開始日の7日前までである。
月曜日から金曜日(祝日除く)の8:30〜17:15
2.予約完了後、1週間以内、宿泊開始日の1週間前までに、郵送やオンライン等により必要事項を記入の上、利用の申し込みをする。利用の申し込みには、予約時に発行される予約番号が必要となる。
3.申し込みが受理されると利用が確定し、箕輪町からメールまたは電話がくる。
<お問い合わせ先>
箕輪町役場 みのわの魅力発信室 移住定住推進係
電話:0265-79-3153
<注意事項>
・交通手段としては、自家用車またはレンタカーで施設に行くことになる。
・ペットの滞在は、屋内外問わず、禁止されている。
・寝具は4人分が用意されているため、5人以上で利用する場合は、不足分の寝具を利用者が用意すること。
・滞在期間中、2時間程度の必須の研修体験がある。
長野県上伊那郡箕輪町ホームページ
2つの自治体の「お試し移住」事業をご紹介しました。利用条件や利用金額、施設の設備内容など、自治体によって異なることがわかります。
京丹後市では、1ヵ月以上の滞在をすることにより、じっくりと京丹後市の暮らしを知ることができるので、移住に関する不安を解消できると思います。一方、箕輪町では、最長でも6泊7日ではありますが、滞在期間中に研修体験(先輩移住者訪問、農業体験イベント、空き家見学、就職相談等)を必ず行ってもらうことにより、移住することに対して、具体的なイメージができると思います。まずは、気軽に「お試し移住」について、自治体に問い合わせしてみるのはいかがでしょうか。
高鷲佐織 たかわしさおり ファイナンシャル・プランナー(CFP 認定者)/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/DCプランナー1級。 資格の学校TACにて、FP講師として、教材の作成・校閲、講義に従事している。過去問分析を通じて学習者が苦手とする分野での、理解しやすい教材作りを心がけて、FP技能検定3級から1級までの教材などの作成・校閲を行っている。また、並行して資産形成や年金などの個人のお金に関する相談を行っている。資格の学校TAC講師(プロフィール一覧)。一般社団法人理想の住まいと資金計画支援機構(相談員)。 この著者の記事一覧はこちら

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