ギフテッド中高生の居場所「sparK」渋谷に誕生

2025年4月17日(木)17時15分 リセマム

sparK(スパーク)

日本教育再興連盟(ROJE)は、ギフテッド傾向があり学校に馴染みづらさを感じる中高生のための新たな対面型の居場所「sparK(スパーク)」を東京都渋谷区で2025年4月3日に開館した。これは、ROJE内の「ギフテッドプロジェクトsprinG(スプリング)」の一環として始動したもので、オンライン中心に展開してきた活動を常設型の対面支援へと拡張する試みである。

 sparKは、「心がほどける、思考が遊ぶ、創造が輝く」をテーマに、安心して過ごせる空間でありながら、自分の興味や関心に基づいて自由に活動できる拠点として設計されている。「ラウンジ(Beの場所)」と「スタジオ(Doの場所)」をつくるというコンセプトのもと空間設計されており、読書や会話、アート制作、探究学習など、多様なスタイルで利用できる。

 「sparK」という名称には、sprinGプロジェクトの「G」が“Gifted”の頭文字であるように、sparKの「K」は多様性や美しさを象徴する「Kaleidoscope(万華鏡)」に由来している。また、名前の中には「park(公園)」という言葉も隠れており、この場所が自然体で過ごせて新しい刺激や出会いが生まれる「sprinGの公園(s+park)」のような存在になることを目指している。

 sprinG代表で児童精神科医の佐藤駿一氏は、「これまでsprinGでは、小学生を中心としたオンライン支援を行ってきましたが、中高生になると『自意識』が育ち始め、画面越しでは十分な関係性を築くことが難しいという課題も見えてきました。不安を抱えていても表現できなかったり、誰かと関わることに慎重になる時期でもあります。だからこそ、対面で“そのままの自分でいていい”と思える場所が必要だと強く感じました」と述べている。

 sparKの開設にあたっては、東京都保健福祉財団による「子どもが輝く東京・応援事業」の助成対象として採択され、支援を受けている。開館日は月・木・土曜日の午後1時30分から午後6時まで、利用対象はギフテッド傾向がある中学1年生から高校3年生。参加費は月額5,000円からで、要保護・準要保護世帯向けの経済支援制度や単発のゲスト利用制度も用意されている。

 拠点長の伊東隆氏は、「これまで、多くの繊細かつ個性的な生徒と向き合ってきた経験をもとに、子どもたちが自由に創造性を発揮できるようサポートしていけたらと思っています。ここが、訪れる中高生たちにとって『将来のどこかで思い出される“ひとつの点”のような存在』になれるよう、子どもたちの希望に合わせて一緒にさまざまな挑戦をしていきたいです」と語っている。

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