米ホワイトハウス、新型コロナ起源は「武漢の研究所が関係」…新サイトでトランプ氏の主張支持
2025年4月19日(土)18時0分 読売新聞
中国科学院武漢ウイルス研究所(2021年2月、中国湖北省武漢市で)
【ワシントン=中根圭一】米ホワイトハウスは18日、「新型コロナウイルスの起源は中国の武漢ウイルス研究所が関係した」と主張するウェブサイトを開設した。第1次政権当時から「研究所流出説」を唱えるトランプ大統領の主張を支持する内容となっている。
新型コロナの発生源をめぐっては動物を介して人に感染した説もあり、専門家の見方は一致していない。
「ラボリーク(研究所流出)」と題したサイトでは、「研究を監督する中国政府の仕組みは不完全」と中国を非難しているほか、バイデン前政権についても「議会の調査を妨害した」と批判した。
研究所流出説が広まらなかった理由としては、新型コロナ対策を指揮したアンソニー・ファウチ氏らの存在を挙げ、マスク着用などの感染対策には「根拠がない」と強調した。
米メディアによると、これまで新型コロナの検査やワクチンなどに関する情報が掲載されていた政府のサイトが削除され、18日からは研究所流出説を主張する新しいサイトにつながるようになったという。
米議会下院の委員会は昨年12月、「研究所からウイルスが流出した」と結論づける報告書を共和党主導でまとめた。ホワイトハウスのサイトはこの報告書を引用しており、トランプ氏の支持層にアピールする狙いもあるとみられる。