骨を鍛える簡単レシピ&手軽な運動。かかと落としは認知症予防効果も。ビタミンDとカルシウムを摂取、さっぱりおいしい骨活レシピ3選

2024年4月22日(月)12時30分 婦人公論.jp


イメージ(写真提供:Photo AC)

加齢によって高まる骨折リスク。「骨密度の低下は、男性であれば50歳を超えてから、女性であれば閉経後に拍車がかかるので、特に注意が必要です」と話すのは、そしがや大蔵クリニック院長の中山久徳先生です。骨の強化にはカルシウムが重要ですが、最近の研究ではビタミンDも転倒のリスクを減らすことがわかっています。カルシウムとビタミンDを補うのにおすすめの運動と、おいしい骨活レシピをご紹介します。

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ビタミンD不足と骨折リスク


●ビタミンDとは


ビタミンDはカルシウムの吸収を促す役割を果たす栄養素で、日光を浴びることによって体内で生成されます。食事から摂取することもできますが、皮膚からのほうがより効率的に摂取できるといわれています。

近年の研究では、ビタミンDは脳と筋肉の協調を高める働きを持ち、転倒のリスクを減らすことがわかっています。また、日本人は血中のビタミンDが少なく、欠乏しやすいことも判明しています。

ビタミンDが不足すると骨折のリスクが高まる恐れがあるため、適度に日光を浴びてビタミンDを作ることが大切です。

●年代によって骨折しやすい場所が変わる


加齢にともない骨折のリスクは上昇していきますが、特に年代によって骨折しやすい部位があるといいます。

「40代、50代の方が起こしやすいのは、転んだ拍子に手をついてしまって負荷がかかることによる手首骨折。60代からは背骨の圧迫骨折のリスクが増え、70代からは大腿の付け根の骨折が増加。これは寝たきりの原因にもなってしまいます。60代くらいから注意したい圧迫骨折には『いつのまにか骨折』とも呼ばれる痛みを感じない骨折が多いのが特徴。レントゲンを撮って初めて指摘される人も多い骨折です。簡単にチェックする方法を紹介します。家の中で壁の前にまっすぐ立ち、背中をつけてみてください。背中が曲がってしまい、後頭部が壁につかない人は危険信号です」(中山先生)

おすすめの運動は?


●ウォーキング


骨がもろくなることを防ぐためには、「適度な運動」「適度に日光を浴びて皮膚に紫外線照射」「十分なカルシウムの摂取」が不可欠です。

「骨は重力の負荷がかかることと振動を与えてあげることで活性化していくという性質を持っています。一番簡単で効果的なのはウォーキング。少し速めに、歩幅を広めに、腿を上げることを意識して歩くことがポイントです」(中山先生)

ビタミンDを作るのが目的であれば、あまり長時間歩く必要はありません。晴天時は15分程度、曇りの日でも20〜30分も歩けば十分です。皮膚でビタミンDを作るには肌に紫外線が照射することが大事なので、UVケア重視で身体中を覆ってしまうより、両肘まで腕は出した状態で歩くことがおすすめです。

●ジャンプ・かかと落とし運動


骨の健康に一番いいのはジャンプすること。お子さんや若い人だったら、手軽に自宅の前でできる「なわとび」がおすすめです。

そして、体力に自信のない人や高齢者でも家の中で簡単にできるのが「かかと落とし」。つま先立ちでかかとを上げた後に床にドスンと落とす運動です。ドスンと振動を与えることで、骨の形成に関わるオステオカルシンというホルモン物質が効果的に分泌されます。オステオカルシンは神経細胞のネットワークをよくする働きもあるため、認知症予防にもよいということが解明されています。

「姿勢をよくして真上に伸び上がるようにつま先立ちになり、ドスンと一気にかかとを床に落とす。膝を伸ばし、かかとから頭までが一直線になっていることが大切。1度に10回を朝昼晩の3セットで30回くらいを目標に。転倒の危険がない安全な場所で行いましょう」(中山先生)

※膝などに疾患がある方、すでに骨粗鬆症の診断を受けている方などは、運動を行う前に医師にご相談下さい

骨活レシピ


カルシウムは骨を丈夫にするのに重要な栄養素ですが、吸収率が悪いという特徴があります。より効率的に吸収するためには、調理の際にひと工夫することがおすすめです。

「クエン酸はカルシウムのイオン化を促進して吸収しやすくする『キレート作用』を持っています。レモンは果物の中でもクエン酸含有量がトップクラス。ですから、カルシウムを多く含む乳製品などと一緒にレモンを取りいれるといったひと工夫をすることで、より効果的に摂取できます」(中山先生)

●レモンクリームパスタ


<材料(1人分)>

パスタ:100g

きのこ:50g

ベーコン:20g

にんにく:1片

バター:10g

牛乳:200ml

とろけるチーズ:1枚

コンソメ:小さじ 1/2

ポッカレモン100:大さじ 1と1/2

塩・胡椒:適量

パセリ:適量

・材料は計量する。きのこはほぐし、ベーコンは1cm程度の短冊切り、にんにくはみじん切りする。パスタをゆでておく。

<作り方>

(1)熱したフライパンにバター、にんにく、ベーコン、きのこを入れ、きのこがしんなりするまで炒める。

(2)牛乳を2、3回に分けていれ、ふつふつとするまで火にかける。

(3)細かくしたチーズとコンソメを加え溶けてきたら茹でたパスタを加えからめる。

(4)レモン果汁を加えひと混ぜし、塩・胡椒で味を調える。お皿に盛り付けパセリを振ったら出来上がり。

●レモンのレアチーズケーキ


<材料(作りやすい分量 目安量:プリンカップ約6個分、クッキー型18個分)>

クリームチーズ:200g

生クリーム:150ml

無糖ヨーグルト:150g

ポッカレモン100:20ml

砂糖:90g

粉ゼラチン:10g

水:100ml

<下準備>

・全ての材料は計量する。クリームチーズは室温においてやわらかくしておく。

<作り方>

(1)ボウルにクリームチーズと砂糖を加え、ゴムベラでやわらかくなるまでよく混ぜる。

(2)(1)のボウルに生クリーム、無糖ヨーグルト、「ポッカレモン100」を加え、泡だて器で混ぜ合わせる。

(3)粉ゼラチンを水でふやかし、電子レンジで約20秒加熱し溶かす。粗熱が取れたら、(2)のボウルへ混ぜる。

(4)お好みの容器に移し、1時間ほど冷蔵庫で冷やし固めたら出来上がり。

●レモンラッシー


<材料(1人分)>

牛乳:150ml

ポッカレモン100:大さじ 2

はちみつ:大さじ 1

※レシピにははちみつが含まれます。1歳未満の乳児には与えないでください。

<作り方>

(1)グラスにすべての材料を入れ、よく混ぜ合わせる。お好みで氷を浮かべる。

監修

骨粗鬆症学会認定医 そしがや大蔵クリニック院長 中山 久徳

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