広島人のソウルふりかけ「旅行の友」、食べたことある? 全国での知名度を調べてみたら...

2021年4月23日(金)6時0分 Jタウンネット

「ふりかけ」といったら、皆さんはどんなふりかけが一番好きだろうか。定番かつ有名どころといえば、丸美屋の「のりたま」や三島食品の「ゆかり」あたりが挙げられるかもしれない。

しかし、地域によっては人々の定番とするふりかけには微妙に違いがあるようで、中にはその知名度にはっきりと差が出るものもあるようだ。

その一例が、田中食品(広島県広島市)から販売されている「旅行の友」だ。

田中食品公式通販サイトにある説明によると、

「大正初期より瀬戸内海の自然の素材を主原料に作られた田中食品の『旅行の友』は、小魚とごまと海苔と玉子の自然の味を大切にした本物の味です。素材の美味しさを生かし、カルシウムも豊富、食卓で愛され続ける伝統の味です」

とのこと。全国で販売されているようだが、神奈川県民の筆者は存在自体知らなかった。

では基本的には広島あたりで有名なローカルふりかけなのかな、といえばそうとも限らないようで、ツイッター上では、

「近所のスーパー行ったら、『旅行の友』売ってるやーん。いつも帰省したときに買って帰ってた。東京でも売ってるのね」
「旅行の友は大分にもあるぞ」
「広島発のメーカーだけど、新潟県内にも色々売ってるよ」

と、他地域でも知られているところでは知られているらしい。「旅行の友」が全国的に一体どの地域でどれほどの知名度があるのか、ちょっと気になるところだ。

そこでJタウンネットでは、2020年2月7日から2021年4月5日の期間、「旅行の友知ってる?」というテーマで都道府県別に投票を募った。回答項目は、「知ってるし食べたこともある」、「知ってるが食べたことはない」、「知らない」の3つを用意した。

投票総数は1453票。果たして、その結果は——。

東日本での知名度は...

まず、全体の結果では「知ってるし食べたこともある」が67.2%(976票)、「知ってるが食べたことはない」が5.9%(86票)、「知らない」が26.9%(391票)で、「知ってるし食べたこともある」が全体のおよそ7割の票を集める結果となった。

都道府県別の結果を見てみると、47都道府県中、28地域で「知ってるし食べたこともある」、13地域で「知らない」が優勢だった。

岩手県・埼玉県・奈良県・和歌山県では「知ってるし食べたこともある」と「知らない」、秋田県・山形県では「知ってるし食べたこともある」と「知ってるが食べたことはない」が、それぞれ同票を集めるという結果に。なお、「知ってるが食べたことはない」が優勢だった地域はなかった。

全体の結果だけで見れば、全国のうちの過半数の地域が「旅行の友」を知っているし食べたこともあるということがわかった。しかし、その地域の分布には比較的に明確な差があるようだ。次は、地域ごとの詳しい結果を見ていこう。

まず、北海道では、「知らない」が60.0%で優勢。

次に東北地方を見てみると、「知らない」が優勢だったのは青森県(100%)・福島県(75.0%)の2地域(括弧内は優勢だった選択肢の割合、以下同)。「知ってるし食べたこともある」が優勢だったのは宮城県(66.7%)の1地域で、秋田県と山形県では「知ってるし食べたこともある」と「知ってるが食べたことはない」が、岩手県では「知ってるし食べたこともある」と「知らない」が、それぞれ同率1位だった。

北海道・東北地方全体では、「知らない」が60.0%、「知ってるし食べたこともある」が28.6%、「知ってるが食べたことはない」が11.4%だった。どうやら北海道・東北地方での「旅行の友」の知名度はあまり高くないようだ。

次に関東地方を見てみよう。まず、茨城県(55.6%)・栃木県(63.6%)・群馬県(60.0%)・千葉県(59.1%)・神奈川県(65.9%)では、「知らない」が優勢だった。

このほか、東京都(67.1%)では「知ってるし食べたこともある」が優勢、埼玉県では「知らない」と「知ってるし食べたこともある」が同率だった。

一見すると関東でも「知らない」が圧倒的多数に見える。が、東京都では669票のうちの449票が「知ってるし食べたこともある」となっており、関東地方全体で見れば「知ってるし食べたこともある」が62.0%、「知らない」が33.7%、「知ってるが食べたことはない」が4.3%という最終結果になった。全国から人が集まってくる東京都での知名度は、やはりそれなりにあるようだ。

中部地方を見ると、「知らない」が優勢だったのは山梨県(100%)・長野県(60.0%)・岐阜県(50.0%)・静岡県(52.4%)・愛知県(52.8%)の5地域。

「知ってるし食べたこともある」が優勢だったのは新潟県(41.7%)・富山県(50.0%)・石川県(66.7%)・福井県(91.7%)の4地域だった。

地方全体では、「知ってるし食べたこともある」が49.6%、「知らない」が42.7%、「知ってるが食べたことはない」が7.7%だった。

ここにきて「知ってるし食べたこともある」が優勢の地域が増え始め、特に地方北部の沿岸部で知名度が高い印象だ。

ではより西では、どんな結果になったのだろう。

西日本では超お馴染み?

近畿地方に入ると、さらに知名度が高まっていく。

三重県(57.1%)・滋賀県(44.4%)・京都府(59.1%)・大阪府(67.4%)・兵庫県(72.2%)・の5地域で「知ってるし食べたこともある」が優勢。過半数の人が「旅行の友」を知っており食べたこともある、という地域が多い印象だ。

このほか、奈良県と和歌山県の2地域では「知らない」と「知ってるし食べたこともある」が同率。地方全体で見ると、「知ってるし食べたこともある」が64.9%、「知らない」が20.4%、「知ってるが食べたことはない」が14.7%という結果だった。

さらに西の中国・四国地方を見ていく。さすがにお膝元である広島県があるからか、全ての地域で「知ってるし食べたこともある」が優勢だった。

具体的な数値で見ていくと、鳥取県(83.3%)・島根県(81.8%)・岡山県(86.0%)・広島県(94.5%)・山口県(100%)・徳島県(100%)・香川県(93.3%)・愛媛県(90.0%)・高知県(100%)といった具合。

これを反映するように、地方全体でも「知ってるし食べたこともある」が92.5%と9割以上を占めている。「知らない」は4.1%、「知ってるが食べたことはない」は3.3%にとどまった。中国・四国地方では、もはや食卓に「旅行の友」があることは当たり前であるようだ。むしろ、広島県内で知らない、あるいは食べたことがないという人が5.5%もいるという事実に驚くべきかもしれない。

九州・沖縄地方でも「旅行の友」の知名度の高さは健在で、こちらも全地域で「知ってるし食べたこともある」が優勢だった。

数値で見ると、福岡県(86.5%)・熊本県(75.0%)・沖縄県(66.7%)で、佐賀県・長崎県・大分県・宮崎県・鹿児島県の5地域に至っては100%だった。

地域全体としては「知ってるし食べたこともある」が89.9%、「知らない」が6.3%、「知ってるが食べたことはない」が3.8%。中国・四国地方に次ぐ知名度の高さがあることがわかった。

振り返ってみると、東日本と西日本でほぼはっきりと知名度が二分される結果となった。また、「名前だけは知っている」という人はあまりいなかったことから、知らない人にはとことん知られていないが、知っている人はほとんどが食べたこともあるふりかけだということだろう。

広島県を中心に、西日本では圧倒的な知名度を誇る「旅行の友」。関東でも東京都では知名度が高く市場にも出回っているようなので、この機会にぜひ一度味わってみるのも良いかもしれない。

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